2005年6月5日

スロー・ライフの仕掛け人、辻信一さんの「ハチドリ計画」

今週のベイエフエム/ザ・フリントストーンのゲストは辻信一さんです。
辻信一さん

 「世界環境デー(環境の日)」にお迎えするゲストは、明治学院大学教授で環境・文化NGO「ナマケモノ倶楽部」の世話人「辻信一」さんです。「辻」さんは“スロー”をコンセプトに様々な運動を展開、“スロー・フード”“スロー・ライフ”の仕掛け人といえる方です。「辻」さんは1999年に仲間とともに「ナマケモノ倶楽部」を設立。その後、2001年には『スロー・イズ・ビューティフル』という本を出版されています。そんな「辻」さんに主に現在進めている新たな環境運動「ハチドリ計画」や、今年も6月に行なう「100万人のキャンドル・ナイト」についてうかがいます。

「ハチドリ計画」とは!?

●辻さんはナマケモノ倶楽部を設立され、スロー・フードやスロー・ライフなど、スローをキーワードに活動されていて、今や当たり前に「スロー」という言葉が聞かれるようになりました。その仕掛け人の辻さんから見て、このスローな現状というのはどうですか?

「ちょっと思い起こすと、9.11の事件がありましたよね。それによってみなさんが少しスロー・ダウンして、これまでの僕たちの進んできた道を振り返るっていう、ある意味では非常に貴重な機会があったような気がするんですね。しかし、去年あたりからまた非常にマスコミの表面では『お金! お金!』、『スピード! スピード!』ということがむき出しで語られるようになってきているかなって思うんです。ただ僕は、1度スローなことを考え始めた人達の流れは止められないと思っているんだけど、一方では非常に心配な兆候が世の中に満ち溢れているような気がするんですよ」

●そんな中で辻さんが今、一番力を入れているのがハチドリ計画という計画だそうですが、このハチドリ計画というのはどういう計画なのか説明していただけますか?

「今年は酉年でもあるでしょ。世の中のビジネスの世界では横取り(ヨコドリ)だとか分捕り(ブンドリ)だとか、いいとこ取り(イイトコドリ)だとか変なトリばっかりでしょ(笑)。僕はそこで、『今年はハチドリだ』というふうに考えたんですよ。それは僕が環境活動で行っている南米、特にエクアドルにあるアンデスの山麓に雲霧林といわれる素晴らしい森があるんです。そこに住む先住民族達から聞いたハチドリのお話があるんですよ。それをまず聞いていただいてからですね」

●それではここでハチドリの物語を紹介します。

「この物語は、南アメリカの先住民に伝わるお話です。

 森が燃えていました。

 森の生きものたちはわれ先にと逃げていきました。

 でも、クリキンディという名のハチドリだけはいったりきたり。

 口ばしで水のしずくを1滴ずつ運んでは、火の上に落としていきます。

 動物たちがそれを見て『そんなことをしていったい何になるんだ』といって笑います。

 クリキンディはこう答えました。

 『私は、私にできることをしているだけ』」

●ハチドリってすごく小さな鳥ですよね。

「そうです。みなさんご存知かもしれませんが、中南米や北米に棲んでいる鳥なんですけど、ハチみたいに小さくて『ブーン』という羽ばたきの音が蜂の羽音みたいに聞こえるのでハチドリって日本では呼んでいるんです」

●英語では「ハミング・バード」ですよね。

「はい。それはハミングに聞こえるからそういう名前らしいんだよね。普通、メタリックに輝くんですよ。赤とか青、コバルト・ブルー、紫、緑にね。『森の中に輝く宝石』っていわれています。あんな小さなハチドリが先ほどの先住民の話のように、大きな問題を前にしても諦めずに、自分に出来ることを私はしていくっていうところが、すごく勇気づけられる理由だと思うんですね。確かにハチドリのクリキンディはとても勇気があるって言えるんだけど、他の動物達も何かの事情で出来なかっただけなのかもしれない。実は他の動物達もちょっとその条件が変われば、ハチドリのように一歩踏み出せていたんじゃないだろうか。だから、ハチドリの小さな行為がそのキッカケになればいいなと思うんですね。
 で、僕思うんだけど、我々ひとりひとりって小さなハチドリみたいなもので、どんなに小さなことでもできない人っていないわけですよね。みんなそれなりの役割を持っている。ただ、今日本の社会、特に雰囲気として無力感を自分で作りだしちゃっているところがあるような気がするんですね。それは、日本の社会としてはとても悲しいことで、もう一度お互いに励ましあうっていうのかな。ひとりひとりが持っている可能性みたいなものを励ましあい、自分を励ますことができれば、日本はまだまだ捨てたものじゃない。で、環境問題に関しても、問題は確かにすごく大きいけど、日本は世界のリーダーとして見本になりうると僕は確信しているんですよ。決して能力の点、知識の点で劣ることはないわけで、そのちょっとした勇気、かつては僕らも持っていたかもしれない、小さな勇気を取り戻すことができるかどうかということでしょうね」

イチゴ5個でCO2を620g削減!?

●ハチドリ計画の話が載っている「私にできること 地球の冷やしかた」という冊子には、分かりやすく地球温暖化の原因となっているCO2を減らす色々な説明が載っているので、ゆっくり読んでいただければ分かるようになっているのですが、それを今、手にしていない方のために説明していただけますか?

「ハチドリ計画というのは、いわばハチドリのお話にのせて色々な問題を飛び立たせていこうっていう計画なんですね。これが第1冊目です。今、地球温暖化は環境問題の中でも最大の問題といっていいでしょうね。人類の未来がここにかかっているというような問題ですけど、こんな大きな問題についてさえ、僕らにもやることがあるよっていうことを示したいんです。ハチドリのクリキンディが滴を落としていくじゃないですか。だから僕らができることを滴に例えたんです。で、僕らが排出するCO2、二酸化炭素100gを1ポトリというふうに呼ぼうと。だから、僕らが生活の中のある行動をちょっと変えることによってCO2を100g削減できたら、ひとつの滴を落としたというふうに考える」

●「ポトリと落ちる」のポトリなんですね。

「ええ。水が落ちる音ですね。その例をリストにしてこの冊子にズラズラと並べてみました」

●レジ袋1枚、15リットルをもらうのをやめると0.9ポトリ!

「車でアイドリング・ストップを5分すると1.1ポトリ。スチール缶を2本リサイクルすると1ポトリだ。あと、食べ物のほうを見るとこれもすごいんですね。フード・マイレージってご存じですか?」

●分かりません。

「食卓の上の食べ物っていうのはここに運ばれるまでの距離があるわけですよ。だから、どれだけの距離で運ばれてきたかっていうのがフード・マイレージといいます。食べ物の距離ということなんですけど、実は、日本のフード・マイレージは世界で断トツの1位なんです。日本人の食生活って地球にものすごく負荷を与えているんですね。だから、輸入のものを国内産のものに変えるだけでどれだけポトリが落とせるかというのを調べてもらったんですね。そしたら、例えばイチゴを5個。アメリカのものを食べる代わりに日本のものを食べると6.2ポトリですよ」

●すごいですよね!

「つまり620gのCO2を削減しちゃったということですね。それからレタスもアメリカのものの代わりに日本のものを使うと3.6ポトリ」

●こうやって見てみるとほんの小さなことですよね。

「そうですね。僕たち、食べるものとか着るものとか身の回りのことに対してあまりにも考えてこなかった。不注意だったと思うんですね。だからちょっと注意を向けて、『あれ、これはどこから来た食べ物なんだろうな』と気に留めてみる。それは単にCO2の削減に繋がるだけじゃなくて、自分の健康とか、生産している人達の生活のことも、そこから段々見えてくるということだと思うんですね。これがすごく大事だと思うんです。単に2ポトリとか3ポトリって数の上のことじゃなくて、それをやることによって生活に潤いができたり、楽しくなったり美しくなったりする。そういう美しさとか楽しさとかおいしさっていう価値が大切なんだと思うんです。国内産にすると単に省エネになるだけじゃないんですよ。その方が体にもいいしおいしいんだ。だからおいしいことをやっていく。
 去年、僕も参加したんですが100万人の打ち水大作戦というのがあったでしょ。お風呂の水なんかをちょっと大変だけど運んでいって、そして打ち水をする。それから僕の家なんかでは雨水タンクというのをふたつ付けまして、雨水を溜めておくんですよ。そうすると、子供達も雨が降るたびに『どのくらい雨水が溜まったかな』って見に行くんですよ。その溜まった水でガーデニングをしたり、庭の水やりをしたり、打ち水をしたりする。僕、それをスロー快楽主義って呼んでいるんですけど、つまり環境にいいことをするっていうのは、決してただ正しいことをするんじゃなくて、僕たちの人生の喜び、快楽を取り戻すっていう事だと思うんです。だって、どっちみち空気も汚れ、水も汚れ、土もなくなって、温暖化で暑くなっていく。そんな地球に暮らすのは楽じゃないし、つらいことでしょ。だから、やっぱり快楽、自分の楽しさを取り戻すんだという感覚が大切なんじゃないでしょうか」

環境問題は加速する社会が原因

●今年も100万人のキャンドル・ナイトが行なわれるそうですね。

「今年も近づいてきましたね」

●これは今年で何回目になるんですか?

「実は仲間達で5、6年やっているんですけど、100万人のキャンドル・ナイトとして大きなキャンペーンになったのが2年前ですから、3回目ですね。『100万人の・・・』なんて大きく出てみようって思ったら、なんと最初の年に500万人が参加したって言われてビックリして、去年は600万人以上だったそうです。今年もいよいよ6月に入って日本中に色々な計画ができていて、ホームページなんかを賑わせていますけど、是非、みなさんも今年の100万人のキャンドル・ナイトへの参加の仕方を考えていただきたい。家庭で静かに大切な人達と食卓を囲むとか、子供にロウソクの灯で本を読んであげるとか、真っ暗闇の中でみんなで横になって話し合うとか、色々な過ごし方があっていいと思うんですね」

●環境問題を考えるとき、また、自分に何ができるのかを考えるときに、「私一人がやったところで・・・」と考えることもあれば、つらくなってしまう、重くなってしまうという部分もあると思うんですね。ポトリもそうなんですけど、楽しみながらやっていくものが習慣になっていったりすれば、もっと気軽に参加できるかなぁと感じました。

「そうですよね。環境問題っていうのは、まさに僕たちが楽しく幸せに平和に生きていくことを難しくしていく、これからもっともっと難しい状況を作り出そうとする危機、脅威だと思うんです。だから、僕たちが歯止めをかけようと思えば、それは僕らが平和に楽しく幸せに生きるため以外の何ものでもないですよね。それをなんとか今、僕らが手を付けていく。僕たちの文化の力が試されているんじゃないかと思うんですよ。だから、正しいからとか正義だからとか、これをしなくちゃいけないからっていうんじゃない。むしろ自分がどんなふうに生きたいのかというところから出てくるのが、本来の環境運動なんだと僕は思います。僕はそういうつもりで日々楽しくやっています」

●飛行機もそうですし、新幹線もそうですし、インターネットもそうですけど、今は秒刻みで1秒を争う世界ですよね。それを便利さという言葉に置き換えられられる事が多いんですけど、その分、人間的にはストレスが溜まっていっているような気がするんですよね。

「そうですね。今の経済の仕組みっていうのはスピードを競っているわけですよ。だから社会全体として加速せざるを得ないんですね。今、人の中にストレスがって言われたけど、実は環境問題っていうのは、我々の加速する社会が自然界に押し付けた『加速する時間』の結果なんですね。スローっていうのは自分らしい、自分にふさわしいペースを取り戻すということだと思うんです。そして、人間っていうのは自分だけで生きているわけではない。ひとりだけでは生きられない存在ですから相手がいるんですね。だから、その相手のペースにいかに合わせていくか。あるいは相手に自分のペースに合わせてもらえるか。待ったり待ってもらったり。なんとか折り合いをつけて生きていくっていうのが本来の人間関係だし、人間と自然との関係も同じだと思うんですよ。
 自然には自然のペースがある。水には水の時間があって、ほうれん草にはほうれん草の時間があるし、ニワトリにはニワトリの時間がある。僕たちはそれを待てなくなっているんじゃないかな。だから力でねじ伏せて、技術でねじ伏せて、なんとか自分の利益になるように利用しようと思っている。これの大きなしっぺ返しが僕らの上に襲いかかってきているような気がするんですね。やはり、先進国と呼ばれている国の中でも日本はせっかちですよ(笑)。親達や先生達が1日にいったい何回子供達を急がせているか」

●「早く!」ってよく聞きますよね。

「なぜそんなに早くしなくちゃいけないのか。あれって結局、自分を急かせているんじゃないかと思うんですよ。急かしている側もきっとつらいんですね。常に充分に早くない自分を責めている。やはり、お互いに待ったり待ってもらったりっていう事があってこその社会だしコミュニティー、家族なんじゃないのかなと思いますね。その原点が問われているような気がしますね」

スロー・ライフの始め方

●スローをキーワードに何から始めたらいいか分からないという人もいるかと思うんですが、何から始めたらよいでしょうか?

「たくさんあると思いますよ。例えば、僕、学生達とよく話すんだけど『先生、スロー・ライフどこから入門したらいいですか?』って聞かれたりするのね。だから僕が『まず、食事の時にはテレビを消そうか』って言うと、みんな下を向いちゃうわけ。『どうしてそんなに大変なの?』って聞くと、『だって先生、テレビを消すと気まずい沈黙が・・・』って言うわけですよ(笑)。でも、テレビを消しただけで気まずい沈黙が流れるような家族なんて、解散しちゃったほうがいいんじゃないかなって思うんだけど(笑)。
 食事を1日3回すると思えば、その1回1回をとにかく大事にする。忙しいのを急に暇になりなさいって言ったって、急には無理だと思うので、今ある暮らしの中の大事な時間っていうのを自分でマーク・アップするっていうか、ハイライトして、ここは自分の聖なる時間だ、大事な時間だっていうのを譲らない。そこからだと思いますよ。プライオリティを決める。本当は1時間くらい欲しいけど、昼間の30分でもいいですよ。この昼間の時間、昼休みをどうやって豊かに過ごすか。ゆっくりした食事もとれないような人が、経済の仕組みとか政治の仕組みを、立派に作りだしたり考え出したりすることってできないんじゃないかなぁ。だから、まず食事を大事にしましょうよ。あと睡眠とか、団らんとか、友人との他愛もないおしゃべりとか、読書だとか散歩だとか、一見、何の役にも立たないしお金にもならない。業績にも繋がりませんよ。でも、そういうものを大事にしようよ。
 僕、『雑』って言葉がキーワードだって言っているのね。雑用とか雑事っていう『雑』。その『雑』のつくようなこと、今まで『雑』がついてきておとしめられてきたような一見、他愛もないこと。それこそが実は今、大事になっているんじゃないかなぁ」

●まさにザッツ・ライフですね!(笑)

「おぉー!(笑)」

●100万人のキャンドル・ナイトももうすぐなので、これを機に家族との団らんを考え直すとか、スローを考えるいいキッカケになればいいですよね。

「そうなんです。『僕も今年またやるんだ!』なんて言うと、『夏至の日にたった2時間電気を消すなんて・・・』とか『いい年して、まだそんなことやってるの?』なんて言われるんですよ(笑)。ただ、これはたった2時間というふうに侮れないんですね。さっきのハチドリと同じなんです。電気を消すでしょ。もちろんテレビも消すんですよ。そして、ロウソクをパッと灯すでしょ。すると、そこに現れる空間に僕らが切り捨ててきて忘れたような豊かさがあるんですね。
 実はロウソクの灯、自然の明かりの中で大切な人達が向かい合って食事をする場面っていうのは、もしかすると何千年、何万年という歴史を通じて人間がやってきたことなんですね。どんな文化でもこれは文化の元方みたいなものだと思うんですよ。それを取り戻す。たった2時間といわないで、それを取り戻すことができるかどうか。1度それができたら、もう1歩、もう2歩とどんどん色々なことが広がってくると思うんですね。まさにハチドリの滴のいい例だと思いますね」

●この番組も、100万人のキャンドル・ナイトでフリントストーンらしい過ごし方を考えたいと思います。今日はどうもありがとうございました。

「みなさんハチドリになって下さい」

■このほかの辻 信一さんのインタビューもご覧ください。

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■明治学院大学教授/「環境・文化NGOナマケモノ倶楽部」の世話人
「辻 信一」さん情報

私にできること〜地球の冷やしかた

 上記のお話にも出てきた「100万人のキャンドル・ナイト」は6月18日(土)〜21日(火)の毎日、夜8時〜10時に行なわれます。
 また、辻さんの最新の環境活動「ハチドリ計画」についての詳しくは、「辻」さんが監修された冊子『私にできること〜地球の冷やしかた』をぜひ読んで下さい。1冊300円、送料84円にて「ゆっくり堂」のホームページより購入できます。
 更に、「辻」さんは一般の方も参加できる講演会なども行なっていて、近いところでは6月11日(土)、「横浜中央YMCA」にて行なわれます(詳細は「辻」さんの個人サイトのスケジュールを参照)。

■「辻 信一」さん関連のホームページ

・「辻 信一」さん個人サイト:http://www.yukkurido.com/tsuji/index.html
・「ゆっくり堂」:http://www.yukkurido.com/
・「100万人のキャンドル・ナイト」:http://www.candle-night.org/
・「ハチドリ計画」:http://www.hachidori.jp/
・「ナマケモノ倶楽部」:http://www.sloth.gr.jp/

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オープニング・テーマ曲
「ACOUSTIC HIGHWAY / CRAIG CHAQUICO」

M1. INAUDIBLE MELODIES / JACK JOHNSON

M2. FREE LITTLE BIRD / LISA LOEB & ELIZABETH MITCHEL

M3. SLOWLY / TRINE REIN

ザ・フリントストーン・インフォメーション・テーマ曲
「THE CARRIAGE ROAD / JIM CHAPPELL」

油井昌由樹アウトドアライフ・コラム・テーマ曲
「FLASHES / RY COODER」

M4. SEE THE CHANGES / CROSBY,STILLS & NASH

M5. あかり / NUU

M6. (SITTIN' ON) THE DOCK OF THE BAY / OTIS REDDING

エンディング・テーマ曲
「THE WHALE / ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA」
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