THE FLINTSTONE NEWS CLIP Vol.1
〜ウェザーニューズの気象予報士・森口哲夫さんに
 今年の猛暑予報をうかがう〜

2016年6月25日放送

 このコーナーは、国内外で話題になっている自然環境系のニュースや出来事にフォーカス! 主に専門家や当事者のかたに電話をつないで、より深く掘り下げていきたいと思います。
 今回はウェザーニューズの気象予報士・森口哲夫さんに、今年の夏の猛暑予報についてお話をうかがいます。

●森口さん! よろしくお願いします!

「よろしくお願いします」

●早速ですが、今年の夏は猛暑だといわれていて、ラニーニャ現象という言葉も聞こえてきていますが、実際はどうなのでしょうか?

「今年は西日本はかなりの猛暑になるだろうと予想しています。猛暑の原因となるのが“太平洋高気圧”なんですが、ラニーニャ現象が発生してくると、太平洋高気圧が強まりやすいんですね。今年の夏はラニーニャ現象が発生する見込みです。発生すると太平洋高気圧がパワーアップしてきますが、この太平洋高気圧が今のところ西日本にかなり張り出してくる予想なんです。なので、西日本は記録的猛暑になるかもしれません。ただ、東日本はこの太平洋高気圧が張り出してくるのか微妙なところになってきています」

●今のところ、東日本に関してははっきりとしたことは分からないけど、暑くなりそうといった感じですか?

「そうですね。この太平洋高気圧が一時的にかなり張り出してくることがあると思います。時期としては、梅雨明けしたあとの7月下旬からお盆頃にかけての時期にかなり張り出してきそうですので、この時期は東日本でも相当暑くなるんじゃないかとみています」

●猛暑といえば、観測史上最も暑かった2010年が思い出されますが、そのときと今年が気象的に似ているといわれていますが、実際はどうでしょうか?

「おっしゃる通り、2010年は記録的な猛暑となりました。このときもラニーニャ現象が発生しています。さらに、エルニーニョ現象が春に終わって、ラニーニャ現象が夏に発生するということが2010年に起きていました。そして、それが今年も起きています。なので、状況的には非常に似ていると考えられます。ただ、2010年とは違うことがありまして、2010年は太平洋高気圧が非常に強まったことに加えて、チベット高気圧が日本にまで張り出してきたんですよ。なので、2010年は高気圧が二段重ねになって猛暑となりました。ただ、今年はチベット高気圧はそこまでの勢力はないだろうとみていますので、東日本は2010年ほどではないと予想しています」

●最後に、今一番気になる梅雨明けがいつ頃になるのか教えてください。

「関東・甲信地方は平年並の7月21日から22日頃と予想しています」

●梅雨が明けたら一気に暑くなりそうですね!

「そうなんですよね。“梅雨明け十日”という言葉がありますが、毎年梅雨明けしてから10日間ぐらいは太平洋高気圧が非常に強まって、猛暑になるんですね。今年もそれが起きそうな感じです。7月下旬から8月頭ぐらいまでは非常に暑くなりそうですので、熱中症など注意が必要だと思います」

●暑い夏になりそうなので、気をつけたいと思います。ありがとうございました!