1999.8.28放送
ネイチャー・トーク・イン・アファンの森 with 
C.W.ニコルさん&松木信義さん


AMY「ニコルさんの御自宅の方に、熊の写真があったんですけれど・・・。」
ニコル「あれ、2週間ちょっと前に撮ったの、昼間。木に登ってました。」
松木「俺、何回でも会ってるよ。逃げねえより追っかけられちゃって、一度なんか食われそうだったよう。ま、熊はね、俺の経験では、逃げるのが一番。」
AMY「逃げるのが一番?」
松木「うん。死んだふりなんかしろなんたって、とってもそんな度胸はない。あの勢いで飛んでこられてねえ、凄いんだよう。グググググッ、ドスドスドスッて、地響き立てて来るんだよ。そんなところ行って死んだ振りしろなんて、どだい無理な話だよ。」
一同「ははははは。」
松木「気絶でもしりゃあそりゃ別だ。まともにそんなあ、死んだ振りなんかしてられるもんじゃない、逃げた方がいい。」
一同「ははははは。」
AMY「その他、森の住人で、数が増えたとか減ったとかっていうことは?」
ニコル「ネズミ。」
AMY「ネズミ?」
松木「増えたのはネズミだな。」
ニコル「いやあー、特にナラの苗木をやられましたね。たくさん。それはがっかりするよ。一番いい苗木は8年くらい?」
松木「そうだねえ。細いのはかじらねえんだ。7、8年経って親指大ぐらいになるとかじるんだ。全部根っこかじっちゃってね、ポロッてとれちゃう。全部根っこから。」
AMY「ネズミの退治法みたいのって・・・。」
ニコル「まあ、ここが畑だったら毒を撒くとかねえ。でもそれはやりたくないんですね。だから、ふくろうが住んでくれるとか、蛇が増えるとかね。蛇が少ないなあ、前と比べて。」
松木「蛇かあ。マムシが一番いいんだ。マムシはもう、ネズミ専門に食うんだろうな。マムシ取って、ネズミ食ってねえの見たことない。多いのは5、6匹飲んでるよ。」
AMY「昔からいないんですか?」
ニコル「いました。いました。世界中蛇が減ってるんですね。蛇とカエルと、そういうような動物が減ってますね。」
松木「まったく不思議だよなあ。昔は蛇はやたらにいたでえ。やたらそこらにウニョウニョウニョウニョと。カエルも随分減ったような気がするなあ。やっぱり、ダイオキシンとか産廃とか、いろんな農薬とかいろんな関係があるのかなあ、知らないけどね。とにかく山ん中のまで減っちゃった。ずーっと、とんでもねえ山奥のまで減っちゃったよ。人間のあんまり行かないような場所でも減ってる。」

写真をクリックしてみて下さい。アファンの森の鳥の声が聴こえます。
AMY「前回来た時には松木さんが、鯉に、とても恋をしていて。でもなんか話に聞いたところによると、ニコルさん、松木さんは鯉に続いての・・・。」
ニコル「ちょっと浮気しているんですよ、最近。」
AMY「恋人が出来ているという話を聞いてるんですけどねえ。」
ニコル「うん、そう。茶髪の。」
AMY「茶髪の?」
ニコル「そう。」
松木「うん、鯉ばっかりじゃあ面白くねえから、今年はねえ、ブタを飼ってるんだよ。食うために飼うんだよ。それが最高にうまいだよ。」
ニコル「松木さんが行くとねえ、ブーブーブーブー、走ってくるんですよね。それでね、500坪くらいかな、に大きな池、プールくらいの池があって、湧き水が出て、私が植えた木が、大きくなって、草があってね、もうブタのリゾートだよ。」
一同「ははははは。」
ニコル「だから、ピッグメッドという・・・。名前は色々と揉めましたけど、松木さんが最後に名前を決めたんですね。」
AMY「あ、なんて名前なんですか?」
松木「別にたいしたことねえや、ハムとソーセージとねえ、とんかつだ。」
AMY「ははははは。ハムとソーセージととんかつ?」
松木「うん。まあ三ついるから三つ名前なくちゃまずいと思ったから、三つにしたんだけどね。そんなの別に、他のもんでも、ベーコンでもステーキでも、そんなことかまわねえんだよ。でもブタ飼うの初めてだから、ブタの習性ってのをよく知らないんだ。だけども毎日やってみてるとね、ブタのきれい好きなんて、あんなの ウソだよ。」
一同「ははははは。」
ニコル「せっかくきれいな湧き水が出るプールですよ、私はよくそこで泳いでたんですね。今は泳げない、汚くて。なぜかと、ブタがそこに入ってウンチするもの。わざわざ。ふふふふふ。」
AMY「天然ウォシュレット気分なんでしょうね、ブタちゃん達にとって。」
一同「ははははは。」
AMY「 今、ブヒブヒ言いながら目は松木さんをストレートに見つめるっていう感じで、あ、エサを今入れてあげてるんですねえ。何を食べさせてるんですか?」
松木「エサはね、これ米、コシヒカリのブレンド米だぜい。これに今度はこの麦に・・・。ほら、これがトウモロコシだぜい。あと芋を2種類でしょ。6種類を混ぜて食うんだ。」
ニコル「これ、とろろ芋よ。天然のとろろ芋よ。」
AMY「豪勢ですねぇ今度はデザートですか?え、石炭?炭?」
ニコル「炭。分からないけど、胃を壊さない。昔の日本の兵隊も、胃薬がない時に、炭を食べたりしてましたねえ。
ハム、ソーセージ、とんかつ・・・。写真をクリックしてみて下さい。

AMY「このアファンの森は、ニコルさんと松木さんが色々お話し合いをしながら、進めてきたわけじゃないですか。で、今のこういう形が・・・。」
ニコル「これはすごく大事なことですよ。あの、ドロガメ先生、僕のお父さんね、彼が言うには、この森で一番大事なことは、松木さんとニコルが議論することだと。もう完璧に両方ともこれだって思ったら、そこで大きな間違いがあるからね。議論しながら、こうした方がいいよとか、色々とね、話し合ってやるんですよ。」
松木「いい木と悪い木がいっぱいあるからね。それを将来性のある木に植え変えたいっていう考え方があるからね。この辺、だいたい湿地が多いんだよね。だから湿地が多いから、湿地の好む木で大木になる木を狙ってね。だけども、湿地に 育つ大木ってのはあんまりないんだよ。まあ、カツラくらいなもんかな。それからちょっといいところ行くと今度は、ブナ、ナラ、白樺ぐらい。乾燥地のとこはね、クルミとか、桑とか、そういう高木にならないような木を切って、他の木に植え変えて。」
ニコル「僕にとってこの森は一番愛おしいですよ。一番最初の顔から知ってるし、もちろん松木さんほどじゃないですよ。でも、僕もこの森の一部だなあっと感じるから、案外小さなものを見るようになったんですね。大きい木じゃなくて、小さなものを見る。それから、ああ、これから30年、50年、こうなるなあっと、だからその、50年先のために、どうしても財団にするとか、ちゃんと残せることをしたいんですね。50年先は僕達は見れないでしょうけど。でもその楽しみが大事だなあ。」
松木「ここは四季折々いいよ。もう四季がはっきりしてるから。もう自然っていうのは、毎日毎日変わってるんだからね。今日と明日は絶対違うはずだ。目に見えないしわからない。だから面白いんだよね、1日として同じところない、それが楽しみだよね。」

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