2005年11月27日

武田康男先生の楽しい気象観察図鑑

今週のベイエフエム/ザ・フリントストーンのゲストは武田康男さんです。
武田康男さん

 千葉県内の高校の先生で、気象予報士の資格を持つ「武田康男」さんをお迎えし、武田さんが出された「楽しい気象観察図鑑」という本にそって、気象や天候の、美しくも不思議な現象についてうかがいました。身近な自然の意外な真実や、意外な発見があること請け合いです。

関東でも蜃気楼が見られる!?

●武田さんは高校の先生でいらっしゃって、気象予報士でもあるんですよね。この気象予報士の資格を取られたキッカケってなんだったんですか?

「気象に関わることをやっていますから、もともと是非取りたいと思っていました」

●小さい頃から空とかがお好きだったんですか?

「はい。小さい頃から空がずっと好きで、いつも眺めていました」

●ということは、学校でも生徒さんたちに気象の話をなさったりしているんですか?

「はい。学校には屋上がありますから、この時分ですと夕陽が綺麗に富士山の近くに沈みますし、夜には星も見えますから、そういったものをよく生徒と一緒に見ています」

●本当に空って不思議だなぁって思うのが、ふたつとして同じ空ってないじゃないですか。

「よく御存じですね。そうなんですよ。全く同じものはありませんから」

●1秒1秒違いますよね。

「まさにそう。今この瞬間を逃してしまうと、もうこの景色は見られないということがありますから、長い間見ていてもまだ新鮮な気持ちでずっと見られるというのが空の良さですよね」

『楽しい気象観察図鑑』

●武田さんはこの夏、『楽しい気象観察図鑑』という本を出されていらっしゃって、その中でも私がいくつか気になっている事柄をピックアップしてうかがっていきたいと思うんですけど、空、季節はふたつとして同じものはないと思うのですが、日本だからこそ起きる現象だったり、気象っていうのはあるんですか?

「空は世界に繋がっていますので、日本だけっていうわけではないのですが、日本は四季の変化が豊かですし、海がありますし、様々な風が吹きますから、色々な気象現象が見られるという意味では、沖縄から北海道まで素晴らしい場所だなと思っています」

●これからの季節どんどん寒くなっていくわけですが、例えばアラスカとか寒くなっていくと、どうしても「オーロラ」というイメージがありますけど、北海道とか北のほうでは日本でもオーロラが見られるんですか?

「ええ、たまにあります。北の地平線がボーッとちょっと赤くなるっていう、カーテン状のオーロラとは全く違っていて、私が茨城県で見たときには赤くまでは分からなかったですけど、『なんか北の空の地平線付近が明るくなったな』、『夜明けでもないのに明るくなったな』ということで写真に撮ったら赤く写っていて、他の各地でも観測していましたから『これはオーロラだ。間違いない』と確信したわけです」

●今、「茨城県で」とおっしゃいましたよね。

「ええ」

●ということは、関東地区でも見られるということですか?

「はい。昔は目でも見えたらしいんですが、今は街明かりがありますから、本当に真っ暗な山の上に行って、北の地平線を見るという場所がないんですよね。ちょっと残念なんですけどね。でも、私もそういう場所に行ったら見えましたから、これからもチャンスはあると思います」

●12月から1月にかけての空のショーというか、「チェックすると面白いよ、楽しいよ」というものがあったら教えていただけますか?

「冬になると、空は青空が広がったり、澄んで雲があまり出なくなるんですよね。ですから、日の出とか夕陽がよく見えますよね。で、それ以上に雪とか氷っていうのがどうしてもあって、キレイな雪が降るときがあって、そういう場所に行きたいなと思いますね。あるいは、−10℃くらいに冷えますと、雪というよりも空の水蒸気が氷になってキラキラ降ってくるダイヤモンド・ダストが見えるんですよ。それも、今年日光で気温が−10℃まで下がるときに、見えそうな予感がしたんですよ。前の晩から行っていて、夜明けを迎えて、本当に自分の目の前で急にキラキラーっとダイヤモンド・ダストが舞い始めて、で、太陽が昇っていますから輝いて色々な色に見えて、目の前を通りすぎていったんです。すごく綺麗でした」

●それはやはり、その場にいないと・・・。

「分からないし、これは本当にみなさんに見ていただきたい現象ですね」

●武田さんから先ほどお名刺をいただいたんですけど、キラキラのダイヤモンド・ダストの写真で本当に美しい。

「あの写真は止まっていますけど、動くと本当に綺麗ですよ」

●そういう意味では本当に1分1秒見逃せないのが空だったり、気象現象の面白さなんですね。

「そうですね。慣れてくると、なんとなく予感がしてくるっていうことも楽しいんですよ」

●それは分かってくるんですね?

「だんだん分かってきます。もちろん、はずれることも多いですけど、可能性を求めていくとチャンスに出会えるようになるんですよ。それが、長くやっていれば長くやっているほど、飽きずにまた、どんどん色々なものを見てみたいという欲に繋がるし、面白いですよね」

流れ星で風を見る!?

武田康男さん

●武田さんはこの夏、『楽しい気象観察図鑑』という本を出されたわけですが、この中でも雲や空だけではなく、氷や雪など色々な気象現象について触れられていますけど、実は私が小さい頃覚えたもので、武田さんの本に書かれていることとちょっと違うことがあったので、解明したいと思うのですが(笑)、雷の音って時間差があるじゃないですか。私が子供の頃に習ったのは、アメリカン・スクールだったんですけど、その時に光がピカッと来てから「ワン・ミシシッピー、ツー・ミシシッピー」とずっと言っていって、「ゴロゴロッ!」といったところ、例えばそれがスリー・ミシシッピーだったとすると、それが1マイルずつで3マイル離れていると習ったんですね。1マイル1.6キロずつですから約5キロ近くですかね。なので、未だにピカッと来ると「ワン・ミシシッピー、ツー・ミシシッピー」とつい言ってしまうクセがあるんですけど(笑)、武田さんの御本だと、もうちょっと短いですね。

「そうですね。多分、ワン・ミシシッピーというと、1秒よりも長いですね。1、2秒あるんでしょうね。私は『1、2、3』って秒で数えますから。秒で数えて、それに340メートルかけると、距離が出るんですね。ですから、3秒ですと大体1キロくらいの計算になりますね」

●なるほどね。じゃあ、同じような考え方なんですね。すると、音が1秒間に340メートルほど進んでいきますので、そうやって数えていくと、どれだけ離れているかというのが分かるんですね。バリバリと割れるような音になると怖いですよね。

「近くなると、『バリバリ』から『パリパリ』という本当に耳をつんざくような高い音がしますよね」

●日本だと台風だったり雷のなる季節っていうのがある程度決まっていたりしますけど、それ以外の時期の雷っていうのは大きな特徴とかってあるんですか?

「夏は熱雷といって、日射が当たって上昇気流が起こって雷雲ができますが、それ以外の季節は寒冷前線が通るときに、あるいは冷たい空気がやってくるときに起こります。雷は季節の変わり目が多いですね。冬は少ないんですけどね」

●あと、この本で私が「おっ!?」と思ったのが、「流れ星で風を見る」という話なんですが、これを説明していただけますか?

「流れ星が100キロくらいの高さのところで光るわけですね。小さな粒がものすごいスピードで地球の空気に突っ込んできて、空気の中で蒸発して光るわけですけど、その時にただ光って消えちゃうんじゃなくて、光がしばらく薄く残るときがあるんですね。それが長いときは5分も10分も残っています。それがゆっくりゆっくり形を変えながら動いていくんです。『それは何なのかなぁ』と前から不思議に思っていたんですね。それも、自分がある角度だけを見ても分からないので、何人かと共同で観測すると、立体的な動きが分かって、高さが80キロとか100キロというところで、1秒間に100メートル、200メートルという強い風が吹いて、それに流されているんだということがようやく分かってきたという感じなんです」

●なるほどね。私は流れ星を見ると、つい目を閉じて願い事をしてしまうので(笑)そのあとに残っている光を見る間もなく、自分の願い事ばかり考えてしまったので(笑)、そこまでよく観察すると・・・。

「面白いですよ。明かりの色が見えますから色をよく見たり、流星筋という淡い線が残るんですが、双眼鏡とかで見ると本当に不思議な形をしています」

●フリントストーンもいずれ、どこかのキャンプ場とかで星空を眺めてみたいなと思います。

朝陽と夕陽の見分け方

●本の中でも触れられているもので蜃気楼というのがあるんですけど、実は私、アフリカに行った時に蜃気楼を観たんですよ。砂漠の一本道の先のほうにユラユラと揺れる都会が見えたんです。

「そうですか(笑)。逃げ水ではなくて?」

●はい。ビルがある都会だったんです。遠くのほうに幕張のビル群みたいな感じで見えたんです!(笑)

「向こうには何もなかったんですよね? 実は、目で見えない遠くに何かがあったときに蜃気楼でそれが上に伸びて、いつも見えないのが大きく見えるということはあるんですよ。何もないものが見えるっていうのは、私はちょっと分かりません(笑)。
 上に伸び上がるのは、下が冷たくて上が暖かい場合に起きて、富山湾なんかはそうなんですが、時には遠くの町の小さな建物が何十倍にも高く伸び上がって見えたり、船が空に浮かんで見えたりするんですね。でも、砂漠ですと、下が熱くて上が冷たい天気なので、逃げ水やオアシスみたいに下に跳ね返る、空が反射するからそこに水があるように思うのです。そういう蜃気楼はあるかと思うのですが、ビル群みたいなのっていうのは・・・(笑)」

●私の幻想だったということなんですね(笑)。

「実は千葉県でも冬に蜃気楼現象が見られますよ。千葉県の周りの海は温かいですからね。黒潮があって、冷たい風がその上に吹くと、下が温かくて上が冷たいので、まさにさっきの砂漠と同じですよ。熱い地面の上に冷たい空気があるのと同じです。ですから、島が浮かんで見えたり、空が入り込むんですけど、浮島現象っていうのが見えたり、遠くの船を見ると水平線から浮かんで見えたり、よく見るとその船が下に反射して見える不思議な形になったり、私もよく千葉の房総半島からそういったものを見ましたし、双眼鏡を使うといいです。目だとちょっと分かりにくいんですが、双眼鏡を使うと本当に綺麗です」

●これからの季節にいいですね!

「まさにそうです。東京湾でもそうですね。これから冷たい風が吹くと、海はまだ冷えていませんから、ちょっとした蜃気楼現象が見られますよ」

●じゃあ、週末は双眼鏡を持ってドライブに・・・。

「ええ、海ほたる辺りから遠くの景色を見るといいですよ。朝早いときとか面白いですよ」

●毎週行っちゃおう!(笑) ビルは私の思い込みだったんですね(笑)。

「でも、それは何か新しい現象だったのかも知れませんし(笑)、分かりませんよ」

●なぐさめは結構です!(笑)

「実はそういうのがあるんですよ。例えば、富士山の上に富士山の形をした影が出来たなんていうのは、私もビックリしちゃったんです。今、東葛飾地方で見えるんですけどね。初めはなんだろうと思ったけど、それが他でも観測されて、二重富士という名前を気象庁の方が付けましたし、そういう現象もありますから」

●そうですよね。私たちもハワイで影マウナケアを見ました。向こう側なのにマウナケアと全く同じ影が出来ているという現象だったりとか、そういう意味で言ったらまだまだ新しい現象というのはあるかもしれないですね。

「まだまだ面白い現象を発見できるという楽しさはありますよね」

●まだ全てが解明されたわけではないんですね。

「ええ、そうです。ですから、私も想像していなかったような風景とまだ出会うんですよ。それが面白いですよね」

●実はこのフリントストーンのコラムで喋っていただいている方で、夕陽評論家の油井昌由樹さんという方がいらっしゃるんですよ。で、夕陽と朝陽って似ているようで違うじゃないですか。この一番の違いってなんですか? 基本的に昇る太陽と沈む太陽っていう違いはあると思うんですけど(笑)、特徴としてはどんなものが挙げられますか?

「東と西で位置が違うんじゃないかと思いがちなんですが、実際見ていると輝きも違うし、色も違うし、周りの空の様子も違うんですね。つまり、朝のほうが気温も低くて水蒸気が少ないので、空が澄んでいるんですね。で、夕方のほうが空に靄(もや)があったりしますから、夕陽はより真っ赤なイメージがありますね。朝陽は出た瞬間から結構まぶしいじゃないですか」

●ゴールドというか、シルバーというか、輝かしい色をしていますよね。

「そうなんですよ。黄色、オレンジのまぶしさを感じるんですが、夕陽っていうのは真っ赤になってまぶしさもなく沈んでいくということがありますよね。やっぱり、空気が違うんですよね。すると、その周りの空の色もまた全然違いますしね」

●写真を見ると、(朝陽と夕陽の)どっちなんだろうと思うものもあれば、すぐに分かるものもありますよね。輝かしさがあればそれは朝陽なんですね。

「ただ写真だと、まぶしいとそれに合わせてカメラが露出を変えちゃうので、まぶしくなくなっちゃうんですよね。そのままシャッターを押すと、夕陽はちょっと暗くても明るく写っちゃうんですよね。私はその辺を加減はしているんですが、やはり写真と実際はちょっと違うんですよ。やはり自分の目で見たほうがより分かります」

●武田さんは『楽しい気象観察図鑑』のお写真も全部、御自身で撮ってらっしゃいますけど、これだけ違った現象を写真に収めるのも大変かと思います。これは、日々の研究とカメラワークのおかげでしょうか?

「カメラは常に持ち歩いています。ただ、いつでも見ているわけではないので、本当に限られた時間の中でチャンスを追うということを、ずっと20年以上やっていますから、その中で溜まった写真で構成しました。これを何年かで撮ろうと思っても無理ですね。本当に滅多に無い、数年に1回、10年に1回という現象もありますからそういったチャンスを逃さずに溜めてきたというところで、やっと固まったので本が出来たということになります」

空を見た瞬間に何もかも忘れます

武田康男さんとエイミー

●ここ最近、世界的に気象がおかしいじゃないですか。

「異常気象ですよね」

●これっていうのは、気象予報士でもある武田さんから見てどのようにお考えですか?

「日本でもヒート・アイランド現象とか大気汚染もありますけど、都会が暖かくなっていたりして、上昇気流が起こりやすいとか色々な事もありますし、世界的に地球温暖化で暖まっています。ですから、異常気象が起こりやすくなっていますね。強い雨も降りやすくなっていますし、降る場所と降らない場所が極端だったりとか、それは地球温暖化でそういう傾向が出てきているみたいですけど、その辺のところで季節の変わり方が特に変化を感じるんですよ。今年も10月は異常に暑かったですよね。で、雲が多くてあまり空が晴れなかったんですよ。私は秋が好きなので澄んだ青空を求めていたら、11月になって急に寒くなっちゃいましたよね(笑)」

●そうですよね(笑)。一気にですもんね。

「秋はどこへ行っちゃったのかなと(笑)。こういうのも地球温暖化の影響があるのかなと思うわけです。ですから、秋らしい空っていうのが今年はちょっと足りなかったっていうことがありましたね」

●実は、夕陽評論家の油井さんが以前、「同じ西麻布の自分の事務所から常に見ている夕陽があって、それは毎日違っている。同じ場所から毎日のように見ていると、違いがあったり、『今日はこういう空だなぁ』とか『今日はこうなんだな』っていうのが分かってきて面白い」というふうにおっしゃっていたんですけど、やはり、常日頃から空を見上げたり、空気を感じるっていうことを習慣づけると楽しいんじゃないでしょうか。

「そうですね。生活がマンネリ化しちゃったりするときに空を見ると、気持ちが変わりますね。特に日本の空は変化がありますからね。季節の移ろいだとか、ちょっとした風の向き、あるいは湿度とか気温とか色々なものを体で感じますよね。そうやって空を見ると、空を見た瞬間に何もかも忘れちゃうんですよね」

●本当に楽しそうにおっしゃっているんですけど(笑)、武田さんのように分かってくるともっと面白いですよね。実はこの本の中には「この雲の位置がこうでああで」とかって、かなり詳しく分かりやすく書いてあるので、この本を読まれると、空の見え方や空気、風の感じ方もまた違ってくるのかなって思います。

「そういうガイドブックのつもりで私、文章を書きましたので、写真が色々ありますけど、写真を見ていただいてもよろしいんですが、やはり文章のほうで『そういう現象はどこでどうしたら見えるのか』とか、科学的な説明をしてありますから、みなさんもこの本を読んでいただければ、そういう現象を見るチャンスが増えるかなと思います」

●また新たな現象や新たな発見がありましたら、是非、番組で御紹介していただければと思います。今日はどうもありがとうございました。


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■「千葉県立東葛飾高等学校」の先生で気象予報士の資格を持つ
 「武田康男」さん情報

『楽しい気象観察図鑑』
草思社/定価1,995円
 「武田」さん自身が撮影された雲や空、光の変化の写真など200点ほどの美しい写真と解説を掲載。不思議な現象の裏にある科学的な根拠なども書かれており、雲や様々な気象現象など、空の見方が変わる一冊。

 尚、「武田」さんは12月にテレビ出演も決定しているそうです。
・12月3日(土)午後7時57分〜8時54分
  『世界一受けたい授業』(日本テレビ)
・12月11日(日)/18日(日)再放送 午前8時〜8時30分
  『ガリレオチャンネル』(東京MXテレビ[UHF14、ケーブル])

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オープニング・テーマ曲
「ACOUSTIC HIGHWAY / CRAIG CHAQUICO」

M1. MR. BLUE SKY / E.L.O.

M2. ダイアモンドダストが消えぬまに / 松任谷由実

M3. SHOOTING STAR / BOYZONE

ザ・フリントストーン・インフォメーション・テーマ曲
「THE CARRIAGE ROAD / JIM CHAPPELL」

M4. SOMETIMES IN WINTER / BLOOD, SWEAT & TEARS

油井昌由樹アウトドアライフ・コラム・テーマ曲
「FLASHES / RY COODER」

M5. ANY WAY YOU WANT IT / JOURNEY

M6. BY MY SIDE / PAPERMOON

M7. WHEN I LOOK TO THE SKY / TRAIN

エンディング・テーマ曲
「THE WHALE / ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA」
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