2013年6月29日

楽しくて、美味しくて、コミュニケーションが
たくさん取れるのがアウトドアクッキング!

 今週のベイエフエム/NEC presents ザ・フリントストーンのゲストは、蓮池陽子さんです。

蓮池陽子さん写真

 アウトドア派のフードコーディネーター・蓮池陽子さんは、Be-Nature Schoolの講師として、アウトドア料理や保存食のワークショップも行なっていらっしゃる方なんです。今回はそんな蓮池さんに、外ご飯を美味しくするコツやオススメレシピなど教えていただきます。

カレーやバーベキューも一工夫!

●今週のゲストは、フードコーディネーター・蓮池陽子さんです。よろしくお願いします。

「よろしくお願いします。」

●蓮池さんは、フードコーディネーターとして、どういった活動をしているんですか?

「私はフードコーディネーターの分野でも特殊で、アウトドアというフィールドでフードコーディネートをすることが多いんですね。キャンプのときや登山のときで使う食器や火器って変わってくるので、そういったものにも沿ったフードコーディネートが必要になってくるんですよね。」

●登山の種類によって、使う調理器具って違ってくるんですね!?

「そうなんですよ。例えば、3泊4日で縦走をするとなったら、なるべく軽量化したものを持っていかないと大変になってくるので、なるべく軽量化していかないといけないです。逆に、車でキャンプしに行くというときは、ダッチオーブンといった重たいものを持っていけるので、そういったものを運んでいったりします。」

●奥が深いですね! 蓮池さんがアウトドアのフードコーディネートをやろうと思ったキッカケはなんだったんですか?

「私は食いしん坊で料理が好きだったので、フードコーディネーターになったんですが、私の周りにアウトドアが好きな人が多かったのがキッカケでしたね。」

●最初はどういったものを作っていたんですか?

「ヒッチハイクで登山口までいったときには、冷麺や冷凍させた豚肉を持っていったりしましたね。やっぱり“楽しくて、美味しくて、コミュニケーションがたくさん取れる”というのが、アウトドアフードの大きな魅力じゃないかと思いますね。」

●確かに、一緒に作って食べるだけでも、楽しいですよね! では、そのアウトドアクッキングの具体的なことをうかがっていきたいと思います。外で料理といえば、カレーとかバーベキューがあるじゃないですか。もちろん、それだけじゃないですよね?

「そうですね。もちろん、カレーやバーベキューも大好きです。でも、例えばカレーなら一、ココナッツミルクを加えてみたり、他のスパイスを入れてみたりして、一工夫してアレンジします。バーベキューなら、焼くお肉を、切ってあるものではなくて塊のお肉を、あらかじめマリネしてから焼くという工夫をしますね。そういう風に焼いてから切ると、完成を楽しむこともできますので、そういう演出をしたりしますね。」

●確かに、外だと、大きなお肉も焼けますよね!

「しかも、汚れを気にせず大胆に焼けるんですよね!」

蓮池陽子さん写真

●他に、オススメのアウトドア料理ってありますか?

「簡単に作るものでいえば、スペアリブを煮込んだものとかが、比較的簡単に作れるんですね。どういう風にするかというと、スペアリブに醤油・酢・砂糖・すりおろしたにんにく、コショウだけで、すごく美味しい煮込まれたお肉ができるんですよ。なので、カレーやバーベキューからもう一工夫したいと思ったときに、オススメなレシピになっています。」

●そういうものは、あらかじめ準備をしておくのも大事なんじゃないですか?

「そうですね。キャンプであれば、先ほども話しましたが、お肉をあらかじめマリネしていくというのも、キャンプ場に行っても楽ができる一つのポイントだと思いますし、野菜もあらかじめカットしてから持っていくというのもいいと思います。あと、“人を巻き込む”のも一つの手だと思いますね。自分だけでやろうとしないで一緒にやるだけでも楽しいと思いますので、それもいいと思います。」

●家族でキャンプに行ったとしたら、子供と一緒にやると楽しいですよね!

「特に、小麦粉を使った料理だと、子供はすごく喜んで料理しますので、“チャパティ”というイースト菌が入らないパンを一緒に作ると、カレーのレパートリーとして一つ増えるので、これもオススメですね。」

●それは楽しそうですね!

「ただ、泥を触った手ではやらないようにしてくださいね(笑)。『お母さん、よく見ておかないと、大変なことになりますよ!』って思いながら、いつも見ています(笑)」

現地で調達したものをその場で食べてもらいたい

●アウトドアクッキングを楽しむとき、食材を現地調達するのもいいですよね。

「そうですね。特に、野菜や魚介類は季節に左右されるものだったりするので、地元のスーパーや市場のようなところに行って、調達するのもいいと思います。その場合、調味料の棚も一度見てみるのもいいと思いますね。」

●各地で違ったりするんですか?

「例えば、有名メーカーのものではない醤油が置いてあったりするんですね。すると、どんな味なのか試したくなったりするんですよね。そういう風に、その土地ならではのものを見るというのもいいと思いますね。」

●ここ千葉で現地調達できるものって何かありますか?

「千葉には豊かな漁場が広がっていますので、魚がたくさん釣れますし、房総地区だと、今の季節ではビワや夏野菜などが出てきていると思いますので、そういったものもキャンプで活用できると思います。」

蓮池陽子さん写真

●蓮池さんが講師をされているBe-Nature Schoolでは今月、南房総で魚を釣って、食べるというセミナーがあったんですよね!?

「6月22日(土)に南房総の岩井町で“食べ旅”というイベントとして、釣りをして、魚をさばいて料理をするということをやってきました。当日は、今の時期が旬の“キス”と、聞いたことがないかもしれないですが、“ヒイラギ”という平たい魚を釣りました。」

●どんな風に料理したんですか?

「今回は、パエリア・アクアパッツァ・メレンゲから作ったフリットと、当日は暑かったので、あらかじめ私が仕込んでおいたラタトゥイユとセビーチェを作って、ビーチで食べました。」

●すごくオシャレですね! 私は、キスと言われて、天ぷらしか思い浮かびませんでした(笑)。それだけのバリエーションで料理されているんですね。それをビーチで食べるなんて、すごく贅沢ですね!

「それに、自分が今釣ったものをその場でさばいて食べるという体験をしてもらいたかったんですよね。もし、その料理が美味しかったら、『キスって、一体どういったところで暮らしているんだろう? どういったところで生きるのがいいんだろうか?』といった感じで、想いを馳せられると思うんですね。そういうことを、私からのメッセージとして伝えたくて、“食べ旅”というイベントをスタートさせました。」

●それは素晴らしいですね!

「やっていて楽しいから、やっていきたいなと思っただけなんですけどね(笑)」

●(笑)。参加された方は、実際にそういうことを感じられていましたか?

「そうですね。今まで魚をさばいたことがない男性の方も参加してくれました。決して、器用とはいえませんが、魚を一生懸命さばいて、自分が釣った魚をフリットにして食べていましたね(笑)。今回、初めて釣りをした方が、帰りがけに『釣竿はどこで買えるんですか?』といった質問をしてきました。そこから『次は秋口に開催決定だね!』といった話をしてきましたので、場所は別になるかもしれませんが、また開催しようと思っています!」

忙しい人には、簡単に作れる保存食を!

●実は今回、あるものを準備していただいたんですよね?

「今回、手作りの梅ジュースを持ってきました。これは登山をするときに、実際に持っていったりするものなんですが、クエン酸の酸味と甘みがちょうどいいので、疲れたときにすごくいい飲み物なんですね。でも、そのまま飲むと濃いので、今回は炭酸で割ったものを用意しました。」

●それでは、いただきます!

梅ジュース

(ここで、梅ジュースをいただきました)

●沁みますねぇ(笑)。さわやかな酸味で、甘みも市販のものよりも少し控えめで、すごく飲みやすいです。

「ありがとうございます! 登山をしているときなど、すごく疲れているときは、このジュースに塩を加えたりすることもあるんですね。そうすると、熱射病対策で塩分を摂らないといけないときにも効果的です。これ以外にも、夏の暑いときには、ドリンクに塩を入れるといいと思います。」

●熱中症対策などに、こういったものを飲むのもいいんですね。そして、この梅ジュースを飲んでいると、梅そのものの味をすごく感じました。やっぱり、手作りのものというのは、素材の味が凝縮されていますし、1度作ってしまえば長持ちしますよね。

「そうですね。この梅ジュースの場合は、酸味が強いので、その酸のおかげと糖分のおかげで、保存期間が長くなっていると思います。」

●昔からおばあちゃんが手作りで作って、保存してましたよね。

「まさに昔からの知恵ですよね。」

●蓮池さんはBe-Nature Schoolで他にも保存食のワークショップをされていますよね?

「“手作り保存食ワークショップ”ということで、年間9本の保存ビンを作っています。保存食を作り始めたキッカケは、小学館のBE-PALさんで連載を持たせてもらったことだったんですね。“キャンプ場に持っていける保存食”ということで、キャンプ場に着いて、蓋を開ければすぐ食べられるものを紹介したんですね。それをやっていくうちに『これはもしかすると、現代の忙しい方向けにレシピを提供できるんじゃないか?』と思ったんですね。なので“それがあれば短時間で料理が済んでしまうもので、なおかつ市販のものじゃないもの”というところが一つのメリットかなと思います。
 やっぱり、旬の美味しいものをそのときに保存することで、生ではないけど、美味しさをそこに閉じ込めるということも保存食にはあると思うんですね。なので、冬場だったら、牡蠣や鮭茶漬けの素なども作りますし、今後はトマトを利用したものを作っていきたいと思っています。」

●トマトの保存食って、どんなものを作るんですか?

「今回は、トマトケチャップを作ろうと思っています。手作りでトマトケチャップってなかなか作らないじゃないですか。すごく美味しいトマトケチャップの作り方がありますので、それを是非みなさんとシェアしていきたいということで、9月はトマトで攻めたいと思っています。“トマトケチャップを食べるために、オムレツを作りたくなるようなトマトケチャップ”と思っていただければいいと思います(笑)」

●(笑)。それはすごく美味しいんでしょうね。そうすると、年間の保存食のスケジュールがいっぱいですね!

「そうですね(笑)。日々やることがいっぱいで、大変ですね(笑)」

●季節ごとに保存食が貯まっていくというのって、いいですね!

「そうですね。それだけで季節を感じられますし、作った日を書いておくことで、またその季節が来たときに『あ、山椒を仕込まないといけない!』といったことが分かりますので、仕込みの時期の目安にもなってますね。」

●私も是非、アウトドアで料理をしたいと思いました! 今度是非、一緒に外で料理をさせてください!

「どこからスタートしましょうか?(笑)」

●まずは保存食作りからスタートさせてください(笑)。

YUKI'S MONOLOGUE 〜ゆきちゃんのひと言〜

 多くの方が一度はアウトドアでバーベキューやカレー作りをした事があると思いますが、今回蓮池さんにうかがったレシピは、そこにちょっと一工夫をするだけで、もっとアウトドアクッキングを楽しめるものばかりで、本当に参考になりましたね。これからの季節、仲間やご家族とワイワイ料理を作りながら自然を満喫すれば、きっと素晴らしい思い出が作れると思います。私も今度ぜひ蓮池さんと一緒にアウトドアクッキングにチャレンジしたいです。

INFORMATION

Be-Nature School

 蓮池さんも講師として活躍されているBe-Nature Schoolでは、地元の旬なものをゲットしてお料理する、おとなの自然塾“食べ旅シリーズ”や、9月開催予定の手作り保存食ワークショップなど、フィールドでのワークショップやセミナーなど、様々なプログラムを用意しています。中でも、現在オススメなのは、フリーダイバー・松元恵さんがガイドする「野生イルカと出会う」プログラム。フィールドは式根島・利島。日程は9月5日から8日。参加費78,000円。定員は5名となっています。

ブログ

 蓮池さんのブログには、近況がたくさんの素敵な写真とともに綴られています。アウトドア料理のヒントもたくさん掲載されていますので、ぜひご覧ください。

今週のオンエア・ソング

オープニング・テーマ曲
「GRACIAS / LARRY CARLTON」

M1. GOOD TIME / OWL CITY WITH CARLY RAE JEPSEN

M2. CAMP MUSIC / GAKU MC FEAT.ヨースケ@HOME

M3. WIND BLOW / CARAVAN

M4. I'M YOURS / JASON MRAZ

M5. オアシス / ハナレグミ

M6. A PLACE IN THE SUN / BIG MOUNTAIN

エンディング・テーマ曲
「THE WHALE / ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA」