2021/1/13 UP!


大竹さんのプロフィール
20代からおよそ10年間アメリカで過ごし、健康的なライフスタイルの重要性から食や運動について学ぶ。
帰国後パーソナルトレーナーを行いながら、2014年「マイクロブラッドサイエンス」の「微量の血液を自分で採取して血液検査を行う」事業に参画。
2019年7月より代表取締役に就任。
マイクロブラッドサイエンスは東京医科歯科大学と研究開発をしていた企業で、そこで開発されたのが小さな採血用具「MBSキャピラリー」。
2014年以降に厚労省の法改正があり、自分で採血ができる状態であれば、医者や看護師がいなくても自分で採血ができるようにルールが緩和された。それによって、大竹さんたちは病院の外側で健康管理のための血液検査を広げることができるのではないかと開発を進め、検査所を作り、システムを構築して、検査結果がアプリで受け取れるサービスを2017年から日本国内での事業としてはじめた。
そして、2021年。コロナ禍で、私たちがより安全に生活を送るために、様々な検査の輸入も手掛けているという「マイクロブラッドサイエンス」。
「微量血液検査」からわかることとは?
株式会社マイクロブラッドサイエンスHP https://www.microbs.jp/
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新型コロナウィルス感染症対策のため、かなり早い段階で、中国のヴァゼムバイオテック社から、「新型コロナウイルスIgG/IgM抗体検出キット」と「新型コロナウィルスSAR-COV-2抗原検査キット」もの取り扱いを始めたという大竹さん。
かなり早い段階で、アメリカ、サンフランシスコで、救急医をしている医師と話しをして、そのとき、アメリカではコロナの影響がかなりあり、日本全体もパニックになるぞと、言われたそうです。
そして、検査キットを探したそうです。
ただ、血液採取のスポイトに問題を感じ、MBSキャピラリーでも使われているスポイトに変えたそうです。
陰性証明は医師の診断が必要となりますが、営業マンをたくさん抱えている会社や、帰郷するために、安心を得るために、抗原検査をするというのがいいのでは?実際、かなり手軽に検査もでき、大竹さん自身も、陰性結果を示すものを持ち歩いていらっしゃいました。
ちなみに、抗体検査のキットは、日本国内の大手製薬メーカー、
シオノギ製薬さんから発売できた。
抗原検査分も、12月から販売開始している。
MBSキャピラリーは、海外で特許を8か国で取得している。
国内では、昨年5月に、Lifeeシステムを利用したリアルタイム自己採血検査システムが、規制のサンドボックス制度における実証計画として主務大臣より認定されました。これは、現状の規制が、もしイノベーションを阻害しているのであれば、緩和して実証実験を行っていいというもの。
マイクロブラッドサイエンスでは、東証一部の世界的な検査機メーカー「シスメックス」が開発した小型の検査機器を使っての実証実験を始めました。
これは、16センチ四方の小さいサイズで、そこにMBSキャピラリーでとった1滴の血液を垂らしてセットするとスマートフォンの操作だけで、20分で検査結果が返ってくるもの。これで、血液を検査所に送らなくてもいい。
現行の法律の中では、その機械を使うには、臨床検査技師が必要であるとか、認可をとらないといけないのですが、この実証実験の許可がおりたことにより、サッカーチームとラグビーチームが、たくさんの血液をとって送るとかではなく、自分自身で自分の状態をチェックすることが可能になった。
大竹さんの考える「MBSキャピラリー」のこれからの可能性について。
将来的には、血液を採らないでも検査ができる未来を考えているところもあるといい、でも、今は、そこまで、まだ、時間がかかると。
現状の血液検査は、静脈からたくさんの血液をとって検査所に送って調べる・・・というスタンダードな手法が、これまで、100年ぐらい変わっていない。これを、少量の血液検査に変えていきたいとのこと。
大竹さんは、血液を採らないでいい世界の変換期を担えればいい。
最後に、若いエンジニアに、大竹さんから、メッセージ。
『いろんな自分のアイデアって持っていらっしゃると思います。アイデアをもっているならば必ず行動して実現しましょう。誰もやってないこととか、自分にしかできないことが、その人の強み。もし考えがあるならば、今、いろんな方法で実現が可能な社会になっています。私たちも、今、「MBSキャピラリー」を販売し、ライフィーという事業につながっていますが、もともとは、創業者の1枚のメモ書きです。それを私が見たことから始まっています。今、実現していることなので、どんな小さなアイデアでも実現するようにみなさん、行動しましょう。エンジニアの方々は、技術をもってますし、これを生かすべきですし、これからは、手に職を持っている人が強いので、そういった恵まれた世の中だと思うので、積極的にチャレンジして、世の中に役立つものを作ってほしいと思います。』
これまで様々なチャレンジを続けてきた大竹さんならではの熱いメッセージとなりました。
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大竹さんのインタビューのフルサイズ、そして、これまでのレジェンドエンジニアのインタビューフルバージョンは、セントラルホールディングス株式会社のグループ。セントラルエンジニアリング株式会社のオフィシャルサイトから「レジェンドエンジニアの声」で、お聴きいただけます。