2020/4/4 UP!
<海底地形と海山>
様々な映像などで冒険家の皆さんの活躍を見ていると、改めて「地球ってものすごく起伏に富んでいるんだなー」ということにも気付きます。世界最高峰、標高8,850メートルのエベレストから、世界で最も深い海底、水面下1万911メートルとされるマリアナ海溝まで、その高低差はおよそ2万メートルにも及びます。
地球の表面積の70%以上を占める海、私たちがその地形を目にすることはなかなかありませんが、山もあれば谷もあり、陸地と同様に山脈や盆地も存在します。超音波などを使って海底の地形を正確に測る技術が進み、海底地形図が作成されるようになると、陸上の山にひとつひとつ名前があるのと同様に、海底の山にも名前が付けられるようになりました。
そして、同じ山が国によって違う名前で呼ばれたりすることを避けるため、国際的な枠組みが作られ、名称の統一が進められています。
海底地形の名称は、例えば日本の近くある海溝だから「日本海溝」とか、測量船「大和(やまと)」が発見したから「大和堆(やまとたい)」など、誰もが「なるほどね」と納得する名前だけでなく、とてもユニークな、おもしろネームもあります。
日本海溝に沿って続く山の列は、「日曜海山」から「土曜海山」まであり、合わせて「七曜海山列(しちようかいざんれつ)」と呼ばれています。また、九州の南には「還暦(かんれき)海山」から「白寿(はくじゅ)海山」までの「長寿海山群」という、おめでたい名前もあります。
そして、ちょっとかわいいところでは、「すずな海山」から「せり海山」までの「春の七草海山群」と、「ふじばかま海山」から「はぎ海山」までの「秋の七草海山群」が、いずれも太平洋にあります。
「地図を眺めるのが好き」という方はけっこう多いと思いますが、海底地形図も見てみると、いろいろ発見があっておもしろいかもしれませんよ。