毎回スペシャルなゲストをお迎えし、自然にまつわるトークや音楽をお送りする1時間。
生き物の不思議から、地球規模の環境問題まで幅広く取り上げご紹介しています。

Every Sun. 20:00~

「海とは母親みたいなもの」Micro〜Surf Me To The Ocean! GO NAMINORI JAPAN!

2021/7/25 UP!

 今週のベイエフエム / ザ・フリントストーンのゲストは、サーフィンが生活の一部になっているDef TechのMicroさんです。

 Microさんは、1980年生まれ。東京都出身。ハワイ出身のshen(シェン)さんとDef Techを結成。名曲「My Way」を収録したファースト・アルバム『Def Tech』を2005年に発表、250万枚を超える大ヒットとなり、インディーズのセールス記録を塗り替えました。その後もコンスタントにアルバムを発表、去年、結成20周年を迎えています。

 Microさんがサーフィンを始めたきっかけは、サーフィン好きなご両親の影響で、幼稚園の頃にはボディボードに立って乗っていたそうです。特にお母さんに見て欲しくて、がんばってサーフィンをやっている少年だったそうですよ。ミュージック・ビデオでも波乗りしているシーンがフィーチャーされていて、プロ級の腕前を披露されていますよね。きょうはそんなMicroさんにサーフィンや海への想いをうかがいます。

☆写真協力:Micro

写真協力:Micro
写真協力:Micro

サーフィンは宇宙旅行!?

※サーフィンのとりこになっているMicroさんにまず、サーフィンの魅力についてお話しいただきました。

「サーフィンの魅力は、こんなに気持ちいい疲れを感じられるスポーツは地球上にただひとつだけだと僕は確信しています! 日焼けもして、皮膚もパンパンに張って、腕とかもパンパンなんですけど、筋肉痛まではいかなくて。なんだけれども頭のてっぺんからつま先までが心地いい疲れで。

 あともうひとつ、やっぱり板の上に立てるということはほぼ無重力というか、陸上の6分の1とか7分の1とか、本当に重力のかからないスポーツなので、たった1本のライディングで数秒しか乗ってないかもしれないですけれど、もしかすると宇宙飛行士と同じような体験、水の上に浮いている状態っていうのは宇宙旅行に似ているのかもしれませんね」

●へ〜〜そうなんですか。よく行くサーフスポットっていうのはどちらになるんですか? 

「僕は2日以上空いたら伊豆の下田に行きます。で、1日のオフとかだと千葉、湘南、鎌倉方面に波をチェックして行きます」

●ちなみに千葉だと、どの辺りに行かれるんですか? 

「まさにオリンピックの会場となっている一宮ですね」

●釣ヶ崎海岸とか? 

「そうです! 九十九里からずっと細かくたくさんポイントがあるので、あとは風向きと波のうねりをチェックして・・・」

●どうですか? 千葉の海は。

「僕、母親が千葉で、父が東京なので、東京と千葉のハーフなんです。なので自分の第二の故郷は千葉っていう感じですね。何かほっとします」

●わ〜! 嬉しいです! Microさんはどんな波がお好みなんですか? 場所によって波は違うと思うんですけれど。

「(波が)でか過ぎちゃうと楽しさを超えて恐怖心も、趣味特技とはいえ、本当に怖いっていう思いもあるので、胸、肩、腰ぐらいでグラッシーな、ガラス細工のような、波の面が綺麗で、それでロングライドしていける波だとずっと楽しいなって感じですね。ファンウェーブかなと思います」

●海外も含めて特に気に入っている場所はどちらになりますか? 

「僕はバリ、カリフォルニア、ハワイ、この3つですね」

●いいですね〜。どんなところがお好きなんですか? 

「毎回なんですけど、ハワイは色んなものを吸収して帰ってきますね。サーフィンのみならず、ファッションもそうですし、情報も早いから、そういう意味では何か自分がすごくたくましくなって、必ず海外に行って帰ってくる時に自分が成長しているのが目に見えて分かるので。ハワイ、バリ、時間軸も変わるし、生活のリズムも逆に海外の方が整いますよね。東京にいるとやっぱり夜が長いですね」

夢と希望の「波乗りジャパン」!

※東京2020オリンピック競技大会の、サーフィン競技の会場が先ほど、Microさんもよく行くとおっしゃっていた千葉の一宮町釣ヶ崎海岸。実はMicroさんは、サーフィンの代表チーム「NAMINORI JAPAN(波乗りジャパン)」には人一倍、強い思い入れがあるんです。そんな波乗りジャパンに期待していることをお聞きしました。

「ここのポイントで育った大原洋人(おおはら・ひろと)選手もここが地元ですし、小っちゃい時からみんな慣れ親しんでというか、仲良くさせてもらっていて、なので嬉しいですよね。

 自分がDef techとしてデビューしていて、当時、大原洋人くんは小学生で、最初に海で会った時に”あれっ!? お兄ちゃん、歌ってる人だよね?”とかって言われて、そうそう、そうだよ、洋人くんって返すと、”上手いよ! 歌、上手い、君! ”とかって言われて(笑)、君いくつ? って言ったら、”小5! 上手いよ、Def techいいよ!”とか言われちゃうくらい、そんな子がいま日本が世界に誇る代表なので、ひいきですけど、これは、身内びいきもありますけれど。

 そしてやっぱり大野修聖(おおの・まさとし)コーチ、僕の同級生で、彼がこの波乗りジャパンを引っ張っていて、必ずメダルは取れると確信しています。彼とは小学校の時から一緒にサーフィンを続けてきているので、本当の親友が今コーチになったという・・・」

Microさんと、親友の大野コーチ
Microさんと、親友の大野コーチ

●家族ぐるみで、幼い頃からのお付き合いなんですよね? 

「そうですね。僕たちが生まれる前から両親が仲良くて、交流があって。まーくん(大野修聖コーチ)のママも日本で初めてサーフィンした女性で、うちのパパも日本で初めてサーフィンをした、10人くらいいたクルーの中のひとりなんですよ。20歳ぐらいからずっとお互いの家族が仲良くてっていう、そんな親子二世代のサーフィンへのこの想い、夢、希望が詰まったオリンピックです!」

●すごいですね! そんな波乗りジャパンの公式応援ソングをDef techが担当されているんですよね。すごいことですよね!

「念願叶ってです! もう3〜4年前くらいからオリンピックがあるやなしやに関わらず、絶対にあると確信した上でこの曲の構成というか、もしオリンピック(の競技)にサーフィンが決まったら、こんな曲! っていう想いも詰めた曲ですね」

●曲名が「Surf Me To The Ocean」ということですけれども、改めてどんな想いを込めてこの曲をお作りになったんですか?

「やっぱり海に行く時の行き帰りのすごく大事な時間。皆さん車だったり、電車で行くサーファーの方もいらっしゃると思うんですけど、必ずそこには僕ら(サーファーには)音楽が必須で、特に行きの車の中はモチベーションが上がったりリラックスしたりしながらっていう、その海に入るまで、そして海に入ってファーストウェーブをキャッチするまでの気持ち、モチベーションが上がるようにあの曲を作りました。なので、選手ひとりひとりが試合前とかにヘッドホンして、ストレッチしながらとかヨガしながら、大会前に聴いてもらえたらなっていうそんな曲です」

「Surf Me To The Ocean」が収録されているDef Techの10作目『Powers of Ten』
「Surf Me To The Ocean」が収録されているDef Techの10作目『Powers of Ten』

ビーチクリーン&サンゴの移植活動

※海に行くと必ずビーチクリーンをやるそうですね?

「はい、父からも教わってきて、東京サーファーなので、自分たちのローカルポイントがないということもあって、ゴミ袋を車に積んでおいて、行って波乗りする前にビーチクリーンをして、入らせていただきますっていう、ビジターなので、どこでも初めましてという思いで。

 で、海から上がったら片手が空いているので、板を持っている反対の手でワンハンド・ビーチクリーン、片手分だけはゴミ拾いをするように。これはプロサーファーの善家尚史(ぜんけ・なおふみ)さんの活動なんですけれども、もう何十年もそのワンハンド・ビーチクリーンを推進してきて、どこの海でも誰かが見てなくても、海上がりに片方の手にいつもゴミを持っていて、その姿に僕はグッと心を打たれて、見よう見まねで実践し続けています」

●海の環境が気になり始めたっていうのはいつ頃からですか?

「沖縄の海に潜って、僕、最初はスキューバのオープンウォーター(ライセンス)を取ったんですけれど、当時27歳、Def techのツアーで沖縄に行ったあとですね。長く沖縄に滞在して潜るようになってから、最初サーフィンしている時はビーチの浜のゴミだけが気になっていたんですけど、潜ってみた時にサンゴたちが死滅して、白化している真っ白なサンゴを見て、これこのまま進行していくとどうなっちゃうんだろうと、ぞっとした記憶が13年前ぐらいですね」

サンゴの移植活動を行なっている仲間たち。金城さん(後列・左からふたりめ)Microさん(同3人め)。
サンゴの移植活動を行なっている仲間たち。
金城さん(後列・左からふたりめ)Microさん(同3人め)。

●沖縄でサンゴの養殖に成功した金城浩二さんの活動も、Microさんは応援されていますよね。

「金城博士!  もう博士です! ドクター金城! 金城さんとの出会いによってこのサンゴの復活に希望が持てたというか・・いま温暖化で様々な気候変動とか、海面の水位が上がって、ハワイのノースショアとかも数十年後、もしかしたらオーシャンフロントの家とかなくなっちゃうんじゃないかってくらい、いま浜がなくなっているんですね。やっぱりこの10〜20年、海を見てきて、確実に鎌倉もそうですけど、どんどん海面が上がってきているなって実感してます。それに対して絶望だけじゃなくて、人間の力で本当にこの地球をより良くしていけるのかって思っていた時に、金城さんが僕にこの一縷の望みを、希望を与えてくださいましたね。

 人間が育てて、人間の手で海に返していく。養殖したサンゴのほうが強くて、海水の温度が上昇しても、それに耐えられるだけのスーパーコーラルっていうめちゃくちゃ強いサンゴたちが金城さんの手によって作られて、いま海に返されている、それが現状、事実ですね」

●金城さんの活動を知って、初めはどんな思いでした? 

「最初、話を聞いているだけでは“本当かよ!?”って思ったんですよ。こんな広大な海に5〜6センチぐらいのサンゴを養殖して、果たしてそれがどれだけの可能性があるんだろうと思っていて、ちょっと僕も斜め45度ぐらいから見ていたんですよ。
 でも実際に僕も自分で養殖をして、自分の名前を付けたサンゴを植えて、数ヶ月後には大きくなっているんですね。そのサンゴが他の魚たちに食べられないように檻をかけてあげて、また数ヶ月するとサンゴたちがその檻よりもパンパンに大きくなっている・・・そうしたら、自分の育てたサンゴに小っちゃい子魚たちが誕生していたんですね。その時、僕はお金持ちじゃないのでマンションは建てられないけど、海の中に初めて大きなマンションを建てたような気分になったんですね」

●素敵ですね〜!

「そう、そこに本当に小っちゃな、見たことないぐらいの子魚たちが誕生して、親魚もみんなでそのサンゴの周りに生活をしているのを見て、初めて僕、人生でこの地球にいいことした! と思えた瞬間だったんです」

写真協力:Micro

波ニケーション!?

※Microさんは、今年からサーフィン仲間で同級生の「Shu Doso(しゅう・どうそ)」さんと新しいプロジェクト「WST」としての活動も行なっています。「WST」は「ストレート・ストリート」の略だそうですが、このユニットを始めるきっかけは何かあったんですか?

「今までは必ず毎年ハワイやカリフォルニアとか、海外に行ってました。コロナ禍の2年目には(海外どころか)日本から出ることも県外に行くことも、みんなから良しとされない、東京から来ないでくださいって言われるこの2年間、何ができるだろうってことをやっぱり考えました。当たり前に過ぎていく時間、当たり前なんてなかったっていうことも皆さん気づいたと思いますし、僕自身もそうなんですけれど。
 そういった時に幼馴染みのshuちゃんに、20〜30代はほとんど会っていなかったんですけれど、ここ5年くらいで急接近、グッと近くなって、人に会えない家族にも会えないっていう中で、ふたりっきりで海に行く機会が増えたんですよね。

 去年は週4日ぐらい一緒に海に行き、お昼には帰ってきてお互い仕事をして、僕も制作に入ってとかっていう中で、Shuちゃんが言うんですよ。社会にメッセージを送る方法ってテレビやラジオあるんですけれど、あとは本と音楽ぐらいしかないっておっしゃっていて・・・。
 そうかな? と思って、SNSもあるじゃんって言ったら、実際SNSも社会的メッセージを伝えられるんだけど、それは写真だったりするから、やはり言葉で伝えられるものは、音楽と活字にした本なんだって言ってたんですね。確かにいま必要なメッセージ、恋愛ソングもたくさんあるけれど、音楽に詰めるべきメッセージ、歌詞っていうのはあるなっていうそんな話を海の行き帰りで、僕は“波ニケーション”と呼んでいるんですけれど」

写真協力:Micro

●波ニケーション!? 

「はい、海に向かう1時間半、海の上で波待ちしている時間、ふたりで会話をし、万般にわたる話をお互いにしながら、やってみようか、1曲作ってみようって言って”Offshore”(1stデジタルシングル)ができたんですね」

●今年の1月から毎月1曲発表されていますよね? それって結構大変なことなんじゃないですか? 

「かなり大変です!(笑)」

●ですよね! 曲のアイデアってふたりで持ち寄って作るっていう感じなんですか? 

「そうですね。大体ふたりで話し合っています。どんなことをテーマにするか、どんなことをコンセプトに、っていうのは話し合って、WSTに関してはShuちゃんのペンが走るので、膨大な詩が出来上がっていく中で、そこにプロデューサーのNagachoと僕がメロディーを生み出していって。いい言葉にはもうすでにいいメロディーが乗っかっているんですよね。

 彫刻じゃないんですけど、(素材の)木が最初からそういう形をしていないじゃないですか。ただでもその物質を見て、その字を見た時にその中にメロディーが眠っているので、あとは削る作業、彫刻の感じに似ていると思います」

●やっぱりサーフィンや海からヒントをもらうことはたくさんあるわけですよね。

「音楽の制作、歌とサーフィンはめちゃくちゃ似ていると思います」

●えっ!? どういうところが似ているんですか? 

「波乗りって立っているだけじゃなくて、やっぱりアップス&ダウンという上下の運動と、シークエンスという流れなので、波に乗っていくっていうのは、人生もそうですけど、やっぱり辛い時もいい時もうまく乗りこなしていく。

 歌でいうと、ギターの上に自分の歌をどう気持ちよくライディングさせていくか。途切れないで、最初だけじゃなく真ん中も終わりもきちっと、いくつビブラートがかかるのかとかも含めてですけど。それを頭でやっていると楽しくなくて(アイデアが)出てこないので、やっぱり心でキャッチしたものを表現していく。意外にメンタルスポーツですね、音楽もサーフィンもしかり。すごく似ていると思います」

海は僕のママ

※これからもずーっとサーフィンを続けていくと思うんですが、最後にMicroさんにとって「海」とは?

「海とはやっぱり怖いし楽しいし、海とは母親みたいなものですかね。教えてくれるものが大きいですし、そこからやっぱり生まれてきたんだなって思いますし、僕は陸上で生まれてきたなって本当思わなくて、カッパのようにシャワーもお風呂も水にずっと浸かっていたいなって(笑)。身体も楽ですし、陸上に上がってこなきゃよかったのにって思うぐらい、海に帰りたいっていう症状と本能がそう呼んでるなって思うんです。

 海によって人間の世界の中で、この傲慢な自分も、人を見下したり見上げたり、本当は人間以上人間以下の人もいないのに、何かすごい人に出会うと、わーすごい。今度はそうじゃないなって思うと見下すような・・・そういうものってサーフィンと対峙していくと本当に自分があまりにも無力でちっぽけで、波がでかいとすぐにギブアップしちゃうし・・・。

 そういう自分の傲慢さでサーフィンの怪我にも繋がるし、やっぱり謙虚でいることも海から教わりましたし、ちゃんと礼節を重んじながら、ふざけないで真剣に楽しむ、真剣に遊ぶっていうことも海から教わって。東京都心に帰ってきて自分の生活に戻ってもそれって活かされているので、人間の世界でも。なので本当に全て教えてくれているのは海、海は僕のママです」


INFORMATION

RUN

 今年の1月から毎月リリースしている新プロジェクトWSTのデジタル・シングル、きょうは今月発表した「RUN」をお届けしましたが、ほかのシングルもぜひ聴いてくださいね。今年12月まで毎月1曲ずつリリースするということですから、今後のデジタル・シングルも楽しみです!

 WST初の有観客ワンマンライヴ「WST Straight Street LIVE 2021」が8月21日(土)に、渋谷eplus LIVING ROOM CAFE & DININGで開催される予定なんですが、全席ソールドアウトだそうですよ。やはり人気がありますよね。

 今後もDef Tech、そしてWSTの活動に目が離せません。

 新作のリリースやライヴ情報についてはDef Tech、そしてWST、それぞれのオフィシャルサイトをご覧ください。

◎「Def Tech」HP:http://deftech.jp/

◎「WST」HP:https://www.wst-straight-street.com/

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