今知りたいことを、毎週1つずつ時間をかけて、解き明かしていくプログラム。
平たく言うと座談会!あなたからのつぶやき大歓迎!

Every Fri. 19:00~

#256 3月20日放送分 国際バカロレア

2020/3/22 UP!

今回のテーマは、

「国際バカロレアとは?」でした!


バカロレアに注目!

今、“国際バカロレア”という教育プログラムが注目されています。


国際バカロレアとは、世界共通の“大学資格”と、

それに繋がる小、中、高校生の“教育プログラム”のことです。


グローバルな人材の育成が叫ばれる中、国際バカロレアという教育プログラムは

教育の現場で、どのような役割を果たしているのでしょうか?


ということで今回は「あなたの思い出に残っている先生はどんな先生ですか?

思い出に残る授業はどんな授業ですか?」という質問をリスナーに投げかけ

座談会を行いました。


世界の5000校が活用!

国際バカロレアとは、スイスの“ジュネーブ”に本部を置く、

“国際バカロレア機構”が提供する国際的な教育プログラムのことです。


英語では“International Baccalaureate”と表記し、

略して“IB”と呼ばれています。


今から、およそ50年前の1968年に誕生しています。


2019年7月の時点で、世界153以上の国、地域において、およそ“5000校”

プログラムを導入していて、その学校のことを“IB認定校”と言います。


認定校でカリキュラムを受講し、試験に合格すると、

“IB資格”を得ることができます。


実は、世界“1800校”以上の大学で、この資格を活用した入学選抜を

採用しています。


ですから、IB認定校で学ぶと、海外の大学に入学するチャンスがあります。


日本政府はこの認定校を、2020年度までに“200校”に増やすという

目的を掲げていましたが、まだその数には及んでいません。

(以上、2019年9月28日 こどもまなびラボ 参照)


≪ゲストコーナー≫

玉川大学教授の星野あゆみさんをお迎えして

「国際バカロレア」についてお話を伺いました。


バカロレアとは?

よりよい世界、より平和な世界に貢献できる探究心、知識、思いやりに富んだ

若者を育てることを目指しています。


グローバルに活躍するには、言語だけでなく、知識を組み合わせて

新しいモノを作って、問題解決に繋げなければなりません。


今の社会は、1つのアプローチでは解決できない問題が溢れています。


そこで、色々な知識を集め組み合わせて、新しい解決方法を作っていく

力が必要になります。


どんな授業なの?

知識を身に付けさせるだけでなく、探究学習、協働学習、概念を

中心とした学習が行われているそうです。


例えば、自分たちで課題を発見し、解決方法を見つける、

しかも1人ではなく、みんなで考えていくというプロジェクト学習もあります。


みんなで一緒にやるということは、自分の持っている知識について

分かりやすく説明する必要があります。


また、他の人の説明もしっかり聞く必要があります。


そうした中で、様々な知識を組み合わせる“柔軟性”

解決策が見つかったときは、それを試す“行動力”も必要です。


失敗した場合は、そこからどう考えられるかも大事です。


バックグラウンドが違う人たちともコミュニケーションを

とっていかなければなりません。


同じ絵は描かない!?

IBは年齢で4つのプログラムに分かれています。


“3歳から18歳”まで、普段の学校が違っていても、

“IB認定校”で学ぶことができます。


一般的な幼稚園では、園児が芋掘りに行くと、みんな芋掘りの絵を描きます。


同じような絵が並びます。


一方、IB認定の幼稚園の場合は、「何の絵を描きたいか」ということから

スタートします。


みんなが同じ絵を描くという前提がないそうです。


教えるのではない!?

先生がコントロールできる範囲は狭く、生徒が中心です。


ですから先生は、どう展開していくのか読めないので、

最初「こわい」と思うそうです。


先生は全部を教えなくてはいけないと思いがちです。


しかし、IBは先生も生徒と学んでいくというスタイルです。


教えるのではなく、“ファシリテーター”(伴奏者)の役割を担っています。


導入のメリットは?

文科省の“新学習指導要領”では「主体的で、対話的で、深い学び

掲げていますが、では、どうやってそれを実現するのかは示していません。


現場の先生たちは悩んでいるそうです。


IBは、それを実現するための仕掛けがあるので、うまく活用していくと、

「主体的で、対話的で、深い学び」に到達することができるそうです。


学習指導要領は、何年生で何を学ぶのかを示しています。


これからは、そこで学んだ知識を活用することができるようにすることが

大事です。


IB認定校数は?

現在、日本には幼稚園、小学校、中高の“79校”の認定校があり、

そのうち半分程度(41校)が日本の国公私立の学校で、

あとの半分がインターナショナルスクールだそうです。


授業料は?

これまで日本では、インターナショナルスクールでIBが普及していきました。


インターナショナルスクールは授業料が高く、

年間で“200万円”以上するそうです。


そのため、一部の層しか恩恵は受けられませんでした。


しかし、日本の学校でも普及し始めています。


日本の私立高校のDPというプログラムでは、

追加の授業料を取っている学校もありますが、

公立校では取っていないそうです。


世界5000校のうち半数以上は、“公立校”だそうです。


国際バカロレアは、エリート教育ではないそうです。


普及に必要なものは?

まず意識改革が必要です。


教師は授業を計画するときに、自分が受けた教育をベースにしがちです。


一斉授業しか受けてきていない教員は、

なかなかグループ学習をプログラムとして思いつきません。


教員が様々な授業の形態があることを知り、

それを実践していく勇気も必要です。


教員資格はいるの?

基本的にIBの“教員資格”が必要です。


ワークショップと呼ぶ3日間の教員研修や

大学・大学院で提供されているIB教員資格取得のためのプログラムで

資格を得ることができるそうです。


重要なのは、教員も学び続けることだそうです。


星野さんが参加したワークショップでは、チームで一番廻るコマを作るという

課題があったそうです。


バカロレアとの出会い

星野さんは、30年間英語の先生をしていました。


新しく学校を立ち上げるときに、新たな教育プログラムを探したそうです。


その中で、国際バカロレアに出会ったそうです。


シンガポールのワークショップで、自分がこれまで授業でやってきたことが

正しかったと思ったそうです。


こうした授業をどんどんやっていきたいと強く感じたそうです。


IBは最新の研究と理論で、最新の教育プログラムを作成されているので、

それも星野さんの自信に繋がったそうです。


向いている生徒は?

「学びたい!」と思う生徒は誰でも向いているそうです。


好奇心のある生徒すべてに向いています。


IB式歴史の授業!

これまで歴史の授業というと、古い年代から順番に学ぶのが当たり前でした。


IBでは、違う時代の革命を集めて、「革命とは何か」と定義をするそうです。


そして、その定義をもとに、今世界で起きている事象で

革命に当たるものがあるかどうか考えるそうです。


これまで学んできた革命の推移をヒントに、定義に当てはまる事象が

今後どうなっていくかを予想し、今どんな政策を打つべきなのかを考えます。


現実社会と密接に授業が展開されます。


知識を活用するので、自然と覚えて、定着するそうです。


IBを受けてからの進路は?

世界的に理系に進む生徒が多いそうです。


日本では理科の実験を行うとき、みんな同じ実験をします。


IBでは、自分で仮説を立て、実験をデザインします。


失敗しても、また自分で考え、再度実験に挑みます。


そうした経験の中で、実験の面白さに気づき、それが理系へと

進路を決定する要因になっていると星野さんは見ています。


日本の教育の課題は?

多くの知識の定着という点では、成果を上げています。


しかし、今、最新だと思っている知識も、子どもたちが社会に出る頃には、

古いものになっている可能性があります。


だからこそ、知識を活用したり、問題を解決する力を付けさせる教育が

大事です。


落とし所がなくてもいい

ディスカッションを行っていくと、解決方法が見つからないことが多いです。


落とし所がありません。


それでも良いと思えるような授業の展開をしなければならないそうです。


その代わり、生徒たちはずっと考え続けます。


それは、ずっと物事を考え続けるきっかけにもなります。


国際バカロレアの今後

日本の公立校で、もっと普及して欲しいそうです。


1県に1校くらいの数が理想です。


それには、教員養成が必要です。


日本は施策が先に進み、教員養成が追いついていません。


教員も自分の授業について、見つめ直す時間があるといいそううです。


次回3月27日は、オタフクソース特命研究員池上弘一さんをお迎えして、

「お好み焼き」をテーマにお送りします!


聞いてちょーだい!!

前の記事
次の記事
サイトTOPへ戻る
WHAT’s NEW
    MONTH