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#269 6月19日 ハンコ文化と電子認証

2020/6/21 UP!

ハンコ文化どうなる?

新型コロナウイルス感染拡大で緊急事態宣言が出され、

在宅勤務が広がりました。


そんな中、書類にハンコを押すためだけに

出社せざるを得なかった方もいて大きな話題となりました。


日本は、ハンコ文化が長らく根付いています。


住宅や車の購入、ローン、銀行口座の開設、婚姻届、郵便物の受け取りなど

様々な場面で、実印、銀行印、認印が使われます。


しかし、今回のコロナウイルスの影響で、新しい働き方が一気に推進され、

ハンコではなく、電子認証、電子契約へ移行する企業も出てきました。


ということで今回は、「あなたは普段どんなときにハンコを使っていますか?

これまで一番緊張した、印象に残るハンコの思い出はありますか?」

という質問をリスナーに投げかけ、座談会を行いました。


会社で使うハンコの種類

ビジネスシーンでは、場面によって印鑑の種類が異なります。


会社の実印当たるのが“代表社印”、

そして会社の口座に関しては“銀行印”が使われています。


さらに、会社の認印に当たるのが“会社印”、役職の認印は“役職印”、

そして社員各々の“個人印”と使い分けて利用されています。


大きな取引における契約書から、社内の経費精算書など、

会社の書類はハンコが欠かせません。


しかし、今回のテレワークの普及で、ハンコから電子契約へと移行する

企業が出てきています。


例えば、フリマアプリを運営する“メルカリ”は、コロナウイルスによる従業員の

感染リスクを軽減するために、押印の原則禁止を早々決定し、電子署名もしくは

PDF化した契約書にサインをする方法に変えています。


またLINEも5月1日より、グループ各社のすべての契約において、

原則電子契約を導入しています。

(以上、5月20日 ITメディア ビジネス オンライン 参照)


電子契約サービス

法律相談ポータルサイトを運営している弁護士ドットコムは、

電子契約サービス“クラウドサイン”を提供しています。


クラウドサインは、契約書をクラウド上にアップすると、

契約相手にメールが届き、それを承認すると、契約が完了になります。


こうした利便性も評価され、自粛要請が出ていた4月に、

クラウドサインを導入した企業が前年の4月と比べると3.1倍に増えています。


ちなみに、クラウドサインは国内の電子契約サービス市場で

シェア8割を占めているそうです。


一方、アメリカの“ドキュサイン”社が提供している電子署名サービスは、

世界180ヵ国以上、56万社以上が導入しています。


また同社は日本にも進出し、印鑑業界大手のシヤチハタ社と連携し、

電子印鑑サービスを提供しています。


このサービスによって、実際に印鑑を押したような印影を、

電子書類上に残すことができます。


降谷のハンコが爆売れ!?

2018年5月、高知市にある創業90年というハンコ屋さん・

“印鑑・はんこの吉本三星堂”に、“降谷”(ふるや)という名字の

ハンコの注文が入り始めます。


実は、この“降谷”という名字、2018年4月に公開された

劇場版『名探偵コナンゼロの執行人』に登場するキャラクター・

安室透(あむろ とおる)の本名・降谷零(れい)のことだったのです。


映画を観たファンの間で、降谷印のハンコを押すムーブメントが起き、

それが突然の注文に繋がっていたのです。


降谷という名字は珍しく、そのため既製品がなく、

ファンが吉本三星堂にネット注文をし、その数が驚異的に伸びていきました。


1日に数件だった注文は日に日に増え、500件近くまでになったのですが、

同店では1本1本手作りのため、夜通し“降谷”印を掘り続けることに

なったそうです。

(以上、2018年5月15日 ハフィントンポスト 参照)


≪ゲストコーナー≫

弁護士平岩利文さんに「ハンコ文化と電子認証」について、

お電話でお話して頂きました。


ハンコは法的に必要なの?

契約書や請求書にハンコを付かなくても、

法律上の効果はあるそうです。


ただ、裁判になったときに、署名とハンコがあると、

内容を理解して、その人が署名、ハンコをしたという推定をしてもらえます。


なくても問題はないそうです。


電子認証のメリットは?

コストの削減、時間の節約などのメリットがあります。


契約書に書いてある金額によって、印紙を貼る必要がありますが、

これが電子認証になると、法律上貼る必要がないそうです。


ですから印紙代がかかりません。


多くの契約書を作成する企業などは、かなりのコスト削減に繋がります。


デメリットは?

敢えてデメリットを上げるとすれば、

電子契約のシステム自体が分かりにくいことだそうです。


便利であることは分かっているけど、手が出しづらい。


そんな感覚があるそうです。


ハンコと署名で140年!?

一般的に日本人書類にハンコを押すようになったのは、

明治時代からだそうです。


明治6年に出された“太政官布告”では、

「ハンコを押していない書類は裁判の証拠にならない」と書かれていました。


明治10年には、ハンコだけでなく、署名も必要になり、

そして翌年には“印鑑登録制度”が始まっています。


実印の印影を役所に登録すれば、印鑑証明書を取ることができる制度が

この頃から始まっていたのです。


日本では、ハンコと署名は、140年近く行われてきたことになります。


法制度は?

“署名・ハンコ”と“電子契約・電子署名”を同じように扱おうという

流れが進んでいるそうです。


電子署名自体は、2001年の“電子署名法”により、

法律上公式に認められています。


2005年には、“eー文書法”により国税関係文書や医療関係文書などの

電子保存が認められるようになっています。


その後、下請法、建設業法、宅建業法、貸金業法などで、

電子化が認められています。


家を借りたり、お金を借りたりするとき、保証人を付ける“保証契約”は、

今年の3月まで紙の契約書を作らなければならなかったのですが、

民法の改正で、4月から電子契約も認められるようになっています。


アメリカ、EUでは電子文書、電子署名が法律で認められています。


他国とも安心して契約できるように、国を挙げて電子化の動きが出ています。


電子認証が普及するためには?

紙とハンコのように、もっと手軽に安く利用できると、普及するそうです。


また個別の法律でしか対応できないというのではなく、

欧米のようにまず電子契約・電子署名も、

紙とハンコと同じように認める必要があります。


共存はできるのか?

ハンコと電子認証は共存していくものの、

利用者の割合は電子認証が圧倒的多数を占めるようになるそうです。


ハンコは、「アート的なもの」「一種の贅沢」として使われていくそうです。


一生に一度の大事な契約で、お互いに会って、

実印を使って契約書を交わすというのは、カッコ良く感じます。


日々の細かい契約は電子で、一方、自宅の売買など大きな契約のときは、

立ち会ってハンコを付くという棲み分けがなされていくそうです。


次回6月26日は、NPO法人自転車活用推進研究会事務局長

内海潤さんをお迎えして、

「コロナ以降の自転車ブーム」をテーマにお送りします!


聞いてちょーだい!!

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