2021/1/10 UP!
免許の返納!
2016年11月金つぶで、
高齢者の運転免許返納問題について
取り上げています。
あれから4年以上が経ち、
自主返納は確実に増えているようです。
警察庁によりますと、
2019年に運転免許証を
自主返納した件数は60万1022件、
前年比47.7%増ということで、
過去最高を記録しています。
高齢者ドライバーの事故が
メディアでも多く取り上げられ、
その影響が出たと考えられますが、
その一方で免許返納により
移動手段を奪われてしまった方々もいます。
特に地方は車社会で、買い物、病院、
仕事に行くのにも車は欠かせません。
こうしたことから今、“移動貧困社会”という
ワードが注目されています。
とうことで今回は
「あなたの主な移動手段は何ですか?
便利ですか?不便ですか?
あなたの周りで運転免許を返納した方は
いますか?」という質問を
リスナーに投げかけ
座談会を行いました。
モビリティ・ジャーナリストの楠田悦子さんに
お電話で「移動貧困社会」について
お話を伺いました。
移動貧困社会とは?
車だけに頼った暮らしの結果、
免許を返納後、移動手段がなくなって
困っている社会のことです。
公共交通があまり発達していない地域では
免許がなく車を運転していないと
大人失格という感じで見られてしまうことも
あるそうです。
免許を返納した本人だけでなく、
送り迎えをしたり、会社を休んで送迎をする
家族にも影響が及びます。
高齢者の免許返納によるデメリットは?
ある研究によると免許を返納し、
運転を辞めてしまった人の
要介護認定リスクは
運転を続けている人に比べて、
およそ2倍にのぼるそうです。
中には引きこもってしまう方もいるそうです。
都市部でも起こりうる?
海外と比べると、日本は高齢者や
障害を持った方に対して
受け入れようとしない雰囲気が出ているそうです。
心のバリアが張られている状態だそうです。
そのため様々なサービスや
段差があるなど道路や町作りに
それが出てしまっているそうです。
日本は免許の返納を勧めている一方で、
その後の環境整備に関する話が
あまり出ていないそうです。
例えば返納後、歩く、自転車に乗るなど
しようとしても、車が横をビュンビュン
スピードを出して走っているが現状です。
家族はどうすればいい?
冷静に話そうと思っても、
どうしても感情的になりがちです。
そこで事実に基づくデータを利用すると
よいそうです。
例えば、高安診センター
(高齢者安全運転診断センター)では
ドライブレコーダーを使って
科学的に運転の診断や安全指導を
行っています。
ちなみにここを設立した方は、
自身が父親の免許を取り上げて
ひきこもらせてしまった苦い経験があり、
こうした施設をつくったそうです。
警察や自治体の取り組み!
各webサイトで特典などを紹介しています。
コンビニや協力店で返納すると
プレゼントがあったり、割引になったりする
特典もあるそうです。
タクシー券の配布などもあります。
返納すると運転経歴証明書も発行されるので
身分証明書の代わりにもなります。
どのような交通手段に頼っているか?
返納直前まで運転をしていた方は、
なかなか他の移動手段への
移行が難しくなってしまうそうです。
ですから返納を考えている方は
練習をしておくとよいそうです。
例えば、60歳くらいから
自転車を乗る生活を始めてみましょう!
車も乗るけど、プラス歩くなど
別の移動手段で生活する習慣をつけましょう!
買い物、病院、習い事などの機会にも
少し練習しておきましょう!
小型モビリティや電動アシスト自転車なども
有効です。
脱却するためには何が必要か?
自転車メーカー、自動車メーカーに対して
「こういうものが欲しい」」と
声を上げて欲しいそうです。
そしていつも使う家の周りの道路が
安全かどうか点検することも必要です。
最近、国では「道路ビジョン」という政策の中で
車中心から人間中心の道路を提案しているそうです。
免許を取得すると同時に、
いつか返納する時期がくるということを
意識しておきましょう!
楠田さんの著書
「移動貧困社会からの脱却」(時事通信社)が
好評発売中です!
今夜のお話を聞いて
興味を持った方は
是非チェックしてみてください!!
次週1月15日は、東京都議会議員の尾島紘平さんと
練馬区議会議員の池尻成二さんをお迎えして
「としまえん跡地と広域防災拠点」をテーマに
お送りします!
聞いてちょーだい!!