三方を海に囲まれる房総半島に位置する千葉県。
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第104回 千葉東高等学校 山岳部

2022/7/8 UP!

今回は、千葉東高校の山岳部という部活の紹介です。

山岳部、あまり馴染みのない感じがしますが、登山の競技をする部活です。

どんな内容かはこの後お伝えしますが、今年の5月13日、14日に千葉県の大会がありまして、千葉東高校は男女共に優勝。8月に四国で行われる高校総体、いわゆるインターハイに出場を決めています。ちなみに、男子か過去に3回、女子は2回全国制覇をしています。

JR西千葉、千葉大学のキャンパスに近いところにあります。まずは、部員の方三人にいろんな質問をしてみました。まずは男子部員の川勝健太さんに入部のきっかけを聞きました。 

川勝さん

千葉東高校3年の川勝健太です。自分は学校から家がすぐ近いところにありまして、その東高校の前の校門の近くに横断幕が貼ってあって、毎年のようにあの山岳部全国大会出場とか優勝っていうふうなようなことが書かれていて、なんとなくその時には山岳部東高校強いんだっていうような。 イメージをいただきました。そういうようなイメージを持って興味をそそられたのがありますし、で体験入部に行って先輩方にも優しくしていただいて入ったような形になります。はいったときに競技って何するのかなっていうふうに、はあのうわからなかったので、まあ先輩方に色々聞いてみたら、まああの運動とか以外にもあの技能面を問われることも多々あるということ。 なのでそうですね、あの部活をとうして、あの人間として生きる力は確実に身についていると思いますし、あのいろいろな面でまあ社交性であったりとか、人を引っ張る力っていうのもついてる。と思うので、かなりこの部活で成長させられたなあっていう風にははい感じています。 

千葉県の大会では1チーム四人で決められた重さを分担して背負って早く目的の山に登り切ったチームが勝てるというものだそうですが、インターハイとなると、ちょっと違うようなんです。どんな競技なのか同じく3年生の池野こむぎさんに聞きました。

池野さん

山岳部3年の池野小麦です。全国大会では歩いているコースの所々に審査員が待っていて、私たちが通るタイミングで体力面や歩行、技術面が見られて減点方式で採点されていきます。疲れたそぶりを見せると。 どんどん点が失われていく感じになります。山を登り終わったらそれで終わりではなく、テント設営の審査が始まり、ミスをしたらまた減点方式で引かれていきます。今度は炊事審査が行なわれて、あの日の使いかたが安全かどうか見られます。味は見られません。大丈夫です。 ペーパーテストと言われる審査がありまして、四人で一チームなんですけど、それぞれで別のテストを受けます。一人は天気図を描いて、一人は救急テストと呼ばれる山で、実際に怪我した時について正しい知識を持っているかどうかが審査されます。で、もう一人は気象知識ででもう一人は自然観察と呼ばれるテストで、地図は正しく読めるのかという審査が行われます。

はぁ~なんてため息ついているところが見つかったら減点、元気はつらつで登んないといけないようです。さらに、テントの張り方や調理の仕方、さらには4人別々のペーパーテスト、こんな多岐にわたって、いろんなことに気を遣いながらする競技ってないですよね

中学でも大学でも大人でもこの競技は存在しません。高校だからできるのかもしれませんね。だから、体力、知識力、判断力、チームワーク全部必要なんです。ただし、炊事、ご飯作りは味見はないので焦げていても減点にはならないそうです。 3年生の岩崎彩乃さんに練習方法について聞きました。 

岩崎さん

山岳部3年の岩崎あやのです。(練習の)トータルの時間が2時間あるんですけど、最初の一時間はリュックに水を10キロから15キロぐらい入れて、階段を四階まで10から15往復したりしてます。それが運動なんですけど、次の一時間でペーパーテストの練習を。 していつも日頃4時に、NHKの放送で気象通報っていうのをやってるんですよ。それを聞いて、天気図をみんなで書いて、その天気図ができたのを見て前に書く人がいて、こう。今日はこういう天気図でしたねっていう確認をして終わります。たまに学校で炊事練って言って 山に実際に行って作る想定をしてご飯を作ったりしますね。主にカレーとか、そういう簡単なものが多くて、やっぱり山って物が捨てられないので、その中でいかにうまく料理するかみたいなのが問われるところになってきますね。 その目標に向かって進んでいくっていうのが、やっぱり達成感があって楽しいなってところではありますね。

取材したスタッフの話によりますと、重いリュックをいかに負担なく担いで階段をひたすら昇り降りする。コロナ禍ということもあるのかもしれませんが、黙々とひたすら昇り降り。練習というよりも修行?と感じたそうですよ。 

その後が天気図を書いたりするお勉強タイム。確かにNHKの気象通報で天気図を書く練習をされる方は多いです。本格的登山をされる方は、もちろんやっているでしょうけれど、毎日気象要件は違いますからね。なんか部員の中にすごい人がいるらしいです。

過去のインターハイで、唯一気象のテストで満点を取ったという部員がいて、彼が、教壇に立って部員たちに、丁寧に解説しているんです。同じ高校生だから、説明がわかりやすいと他の部員からも好評なんだそうです。ここにお勉強中の皆さんの写真がありますが、本当に熱心にやられているのがわかりますよね。 

2年前のコロナの時は学校自体がお休みになったり、画稿が始まっても部活ができなかったりと苦労も多かったようです。顧問の眞田武彦先生にお話聞いています。

山岳部顧問で眞田 先生

体力だけじゃなくて、登山に対する知識ですとか、気象に関する知識であるたりですとか、そういうもの求められますので、そういう意味でやっぱり特殊な競技だなあっていうふうにあの感じます。 伝統がずっと引き継がれていて、顧問が同行するっていうよりは、先輩たちからこう脈々と伝えてられているものがあって、それが非常にうまく伝わっていて、いい成績が続いているかなっていうふうに思いますね。普段山に登る時には和気あいあいと登ってますんで、そういう楽しい部分もあって、まあ、高校生ですとやっぱり純粋に競技として受け入れてもらって、彼らが持っている知識が、山岳部全体に伝わったりとか、彼らの持っている練習や体力が山岳部全体の体力を増進させたりっていう。そういう言い意味合いでも、大会を捉えることができるんで。 まあ、大会として、高校生でも成立するかなっていう感じはしますね。 

現在の部員は男子50名ほど、女子17名。全国大会にはその中の選抜チームが出場します。ちなみに今年の競技日は8月5日から9日まで香川県で行われます。初日がペーパーテスト、そして3日間で3つの登山コースを登り、その間に審査員が山の中でチェックを行い、ご飯を作り、テントを張り、緊急事態に備えて自衛隊もバックアップでついてくれているという壮大なスケールで行われます。結果発表は9日の閉会式。そこまでは一切点数がわからないそうなので、皆さんドキドキなのだそうですよ。いい結果が出ることをお祈りしています。今日は、高校総体独特の登山競技と強豪校である千葉東高校をご紹介しました。

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