三方を海に囲まれる房総半島に位置する千葉県。
首都圏からのアクセスもよく、
通勤圏でありながら海や里山の豊かな恵みをあわせもち、
自然とともにある生活を楽しめるエリアです。
そんな「千葉の魅力」を支えるさまざまな活動や
想いムーブメントなどにスポットを当て、
現地取材の声も通して「魅力あふれる千葉」をご紹介していきます。

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※「YOU 遊 チバ」は、ミンナノチカラ~CHIBA~と連動し週ごとにさまざまなテーマで千葉の魅力をお届けしているコーナーです。

Every Fri. 18:45~18:59

第111回 5・7・5で詠む「千葉」

2022/8/19 UP!

8月19日は「は・い・く」の日です。千葉県には有名な俳人が訪れてさまざまな場所で俳句を詠んでいらして、県内各地にたくさんの句碑も建てられています。今日は「俳句」についてご紹介していきましょう。インタビュー、千葉県俳句作家協会の会長・能村()()()さんに、まずは初歩的質問で、俳句について伺いました。

能村さん:俳句というのは、五七五で世界で一番短い詩。17文字で俳句は読むということで、非常に無駄なことを全部省く。要するに省略ですよね。その中にやっぱりこう自分の心を映していくというか。それから季節ですね。まあ、俳句は季語というのがあって春夏秋冬があるわけですけど、そういう中でやっぱり俳句をやっていて良かったと思うのは、ただこう普通、道を歩いているときでも街路樹が変化とか、春になると芽吹いてきて、それが青々としてきて、また一日一日の変化が毎日あるんですけど、そこの変化をまずやっぱり注視するようになる。そこがこう非常に最後に自分の幸せ感につながってくるんだと思いますけどね。

俳句を詠んでると、普段から感覚が鋭くなるっていうか 繊細な季節の“うつろい”に気づけるようになるのかもしれません。続いては千葉県と俳句の関係について、お話しくださいました。

能村さん:千葉県はね、歴史的に言うと、芭蕉さんも鹿島紀行の時に、市川からずっと利根川に出るまでね。小林一茶さんも、流山からね、松戸にかけて長く逗留されていて、まあここを拠点に千葉県ずいぶん色々旅をしている。正岡子規も俳句をひとつの確立をする前に房総にね、8日間の旅をしている。8日間の旅をして、市川から入ってきて歩いて、最後富浦から東京に帰っているんだけど、やっぱりそれがこう俳句改変のね。歴史的に見ると非常に、芭蕉さん、一茶さんから正岡子規、そういうような非常にこう多くの有名な俳人もね、千葉県にこられている。そういう土壌にある千葉県だと思います。

今週YOU遊チバでもご紹介した正岡子規は、近代俳句の創始者といわれていて俳句の革新を成し遂げ、それまでの俳句の概念を変えた人物ですが、その活動には 千葉・房総を旅したことも影響しているんでしょうね。

さて、コロナ禍により、なかなか句会が開催できない。そんな時、ITツールを使って 新しいスタイルでの句会がスタートしました。どんな句会だったんでしょうか。

能村さん:ITを使ったZOOMっていうね、ZOOMの俳句会というのが、このコロナ禍の中にあって、なかなか対面でできなかったんで、それじゃぁということで、ZOOMの俳句会を二つ立ち上げたんですけど。1つ25人ずつぐらいでね。この近辺のみならず、北は青森とか富山とか、九州の人とか。そういう人たちも参加していただいて、全国規模のね、句会ができたっていうことは、やっぱり非常にある意味で今までやってなかったことができたってことはね、非常に良かったと思います。いろんなシステムがあって、投稿システムがあってパソコンで3句投稿しておくと、ある程度のところがくると締め切ってそれを選句にする。選句をしてそこに批評を書くというようなことで、その結果もすぐに出てくるっていうことで。この居ながらにしていろんな俳句の機能っていうのがね、いろんなところでできるようになったっていうことはコロナのお陰様っていっちゃいけないんだろうけど、ありがたいことだと思いますよね。

そのほか、公益社団法人 俳人協会のYouTubeチャンネルなども大変好評で、これなら手軽に楽しめるということで全国の方々が見るようになって、かえって盛んになっていったなんて話もあるんだそうです。こうして古くからの文化が発展しながら受け継がれていくって、素敵ですよね。実は、俳句は世界にもファンが大勢いて、能村さんはこんな活動もされています。

能村さん:今、俳句ユネスコ無形文化遺産登録推進協議会っていうのでね。これは俳句、ユネスコに登録をしようということで、今、世界でも国際的にも非常に俳句が注目されているという中で、やっぱり世界のユネスコに登録してもらおうということで活動していますし、私の俳人協会でもね「房総吟行案内」という本がね、これ30数年前に一回出たんですが、新しい今、現代版を作ろうということで「新房総吟行案内」というのを作っているんです。俳句の素材になるところが、千葉県は海があり、山があり、都会もあるし、 まあそういうようなことで、非常に俳句の素材としては非常に恵まれた千葉県は環境にあると思います。

新房総吟行案内は来年には発行できそう、ということなので楽しみですね。そしてユネスコの無形文化遺産登録にあたって、能村さんは、まずは世界一短い詩の世界を知ってもらい、楽しんでもらいたいとおっしゃっています。たとえば俳句自体を英語に翻訳すると翻訳された方の解釈も入るので、できれば日本語でダイレクトにイマジネーションを膨らませてもらえるようになっていってほしいんだそうです。俳句に興味をもたれた方、千葉県俳句作家協会のホームページ、是非覗いてみてください。

千葉県俳句作家協会のホームページ

http://chibakenhaiku.pinoko.jp/

 

ぜひご覧ください。

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