三宅健が日々のあれこれから
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プレゼント、ゲスト・・・盛りだくさんな1週間
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2022年6月25日のラヂオ

2022/6/25 UP!

三宅:2022年6月25日(土)22時30分を回りました。本日は、東京新聞とのコラボ企画『三宅健とめぐるアート。』の第2回目、『ウォール・ドローイング(壁絵)などで知られる世界的芸術家ソル・ルウィットの作品』です。では、東京国立近代美術館の主任研究員「成相肇(なりあい はじめ)さん」に作品名を紹介していただきましょう。

※連載内容は下記でお読みいただけます。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/184299?rct=miyakeken

ソル・ルウィット《ウォール・ドローイング#769 黒い壁を覆う幅36インチ(90cm)のグリッド。角や辺から発する円弧、直線、非直線から二種類を体系的に使った組み合わせ全部。》1994年Courtesy the Estate of Sol LeWitt, Massimo De Carlo and TARO NASU Copyright the Estate of Sol LeWitt.

写真提供:東京新聞

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(現地にて収録)

成相:タイトルが僕自身も覚えきれないので読みますが、ソル・ルウィットという作家の作品で〈ウォール・ドローイング#769 黒い壁を覆う幅36インチ(90cm)のグリッド。角や辺から発する円弧、直線、非直線から二種類を体系的に使った組み合わせ全部。〉という作品です。部屋じゅうにグリッド(格子)が引いてあって、そのグリッドの方眼の中にチョークで線が引いてある。その線は指定されている16種類の線の中から二つを組み合わせた全部で120通りの組み合わせが入っている。

三宅:2つが重なってたり組み合わせとして必ずあるってことですか?

成相:必ず16種類の線の中から選んで、同じ組み合わせがないようにしてあるんですね。

三宅:1つとして同じものはないんだ。でもそれが折り重なることによって、柄になる、模様になるんですね。すごい、面白いですね。やっぱり方眼だから、つながってる部分も別の四角と中の模様とつながってたりして、面白いですね。

成相:正しくそうですね。部屋の形が変われば、こうはならない。繋がっちゃうのがたまにあるんですけど、偶然そうなるってことですね。

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三宅:タイトルがまず凄いよね。〈ウォール・ドローイング#769 黒い壁を覆う幅36インチ(90cm)のグリッド。角や辺から発する円弧、直線、非直線から二種類を体系的に使った組み合わせ全部。〉覚えたいねこれね。

とくむー(構成作家):なかなか披露する場所はないですけど(笑)、、、

三宅:カッコ良くない?寿限無、寿限無、みたいな感じでさ(笑)、「ソル・ルウィットの代表作って知ってますか?」「どの作品ですか?」「〈ウォール・ドローイング#769 黒い壁を覆う幅36インチ(90cm)のグリッド。角や辺から発する円弧、直線、非直線から二種類を体系的に使った組み合わせ全部。〉なんですけど、、、」みたいな。凄いよね。これがいちいち会話に出て来るんだよ。どうなんだろう?ソル・ルウィットの作品ってどれもこんなに長いのかな?

とくむー:滑舌は良くなりそうですね。

三宅:舞台の前に良いかもね。ソル・ルウィットの作品名を発声練習に使う?(笑)。

とくむー:アート好きですねーって言われますよ(笑)。でもこれタイトルだと思わないですよね。

三宅:思ないねー。とういうわけでね、『三宅健とめぐるアート』の第2回いってみましょう。

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〈音声ガイド風 BGM♪〉

三宅:「芸術人生は、想像をはるかに超える予測不能な経験だ」。

コンセプチュアル・アートの代表格、ソル・ルウィットの言葉です。ルウィットが壁に描くウオール・ドローイングは、大胆で強靭です。複雑な交差、ループ状の線、幾何学的フォームを導入することで、より遊び心のあるユニークな世界を広げてくれます。

1928年、アメリカ・コネチカット州に生まれたルウィットは幼くして父を亡くし、家族は厳しい生活を余儀なくされました。その生活から抜け出すためにアートスクールで美術を学びましたが、10代の若い才能にとって、アカデミックな勉学は窮屈だったようです。

20代で徴兵制度により出兵。朝鮮戦争から帰ってからは、ニューヨークに居を移し、イラストレーターの学校に入学しました。それから1年は、雑誌社で写真複写機の職人、その後の1年は、建築家のもとでグラフィックデザイナー、またその後の1年は、服飾デザインの会社で働きました。

「アートがどのように作られるか、完全に、新しいアイディアの扉が開いたんだ。」

経験のすべてを作品に昇華させたルウィットは、「ストラクチャー」と言われる立体的な構造による彫刻や、指示書によって第三者に制作をゆだねる「ウォール・ドローイング」を次々と生み出しました。世界中に残されたそれらの作品は、今もなお、強烈なインパクトを放っています。

「芸術人生は、想像をはるかに超える予測不能な経験だ」。ソル・ルウィット。

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三宅:コンセプチュアル・アートって言葉を聞いたことが無い人も、初めて聞いた方もいらっしゃる方もいらっしゃるかもしれないんですけど、掻い摘んで簡単に説明すると、1960年代後半から、1970年代にかけて世界的に巻き起こったアバンギャルドな、前衛的な芸術ムーブメントの中で起きたもので、従来の絵画や彫刻とは違った、そういった枠組みに囚われた作品じゃなくて、作者が頭の中で考えた構想だったり、アイデアを重要視する新しい芸術らしいんですよ。だから、今まで、絵だったり、彫刻だったり、立体物だけがアート、芸術とされていたものが、作者が頭で考えたものがコンセプトとなって、コンセプチュアル・アートというものが生まれたってことなんですよね。伝わってるかな?大丈夫かな?

とくむー:面白いですよね。

三宅:僕が好きな「On Kawara(河原温)」さんもコンセプチュアル・アートですし、この前紹介したダミアンハーストもコンセプチュアル・アート。有名なところでいえば、マルセル・デュシャンの「Ready Made」って、既製品を使って作品を作ったもので、トイレの便器を使ってそれを「泉」というタイトルを付けて発表したもので、その当時、いろいろと物議をかもしたみたいですけど。

とくむー:この作品、皆さん調べていただくとビックリすんじゃないですかね。

三宅:こんな時間だから良いのかな、、、ピエロ・マンゾーニは缶に自身の排泄物を入れてアートにしちゃった人とか、いろんな人がいますから。いろんなコンセプチュアル・アートが昨今は当たり前のようにあるんですけど、その代表格であるってことですね、ソル・ルウィットさんは。とくむーさんはこの作品を一緒に観に行けてないですけども、とにかく大きいんですよ。ルウィットの作品の中でもこれだけの、吹き抜けの空間に展示されてるものは世界的にも珍しいっていうことらしいんですけど。吹き抜けのね、片面、L字型に黒い壁で覆われてるわけですよ。その黒い壁にルウィットの指示書通りに製図する人「ドラフトマン」という方が作品を描くと。その人は、指示書通りに、90㎝×90㎝の四角形を1つの単位に、その中に16種類の円と直線と、ちょっとうねっとした線を2つずつ組み合わせて全部で120通りのパターンを書くらしいんですけども、この線というのは、ドラフトマンの人によって、最適なものを選んで変えて良いと。ドラフトマンが違うと、線が太くなったり、細くなったりしても良いと。で、ちなみにこの東京国立近代美術館の「建物を思う部屋」に展示されてる作品は、日本在住の女性ドラフトマン「趙(ちょう)幸子(さちこ)」さんが制作したそうで、完成するまでに1か月の時間を要したんだって。ちょうどね、この「建物を思う部屋」の手前に趙幸子さんが制作している模様がビデオで、ちょっと観れたりするんですけど、うねうねする線を書いて、それを紙で書いて貼ってみたりして、線1本にしても太目、中くらい、細いのって選んで、どの線にするかって、すごく時間をかけて、ぱっぱっぱって描いた単純なものではなくて、ちゃんといろいろ計算して、引きで観た時にどう観えるかとか、寄りで観た時にどう観えるかとか、最適な線の太さを選んで、趙幸子さんが書いてるってことらしいんですよ。だから面白いよね。ソル・ルウィットの作品んでもあり、趙幸子さんの作品でもあるっていう。

とくむー:指示書もそこに置いてあるんですか?

三宅:指示書は、吹き抜けの空間に入ると壁に書いてある。それもチョークで書いてある。それと照らし合わせながら、これとこれを組み合わせるとこだ、、とか、どこから始まってるのかを観ていくと面白くて。

とくむー:面白いですね、見比べたりすると。

三宅:印象としては、真っ黒な黒板って感じかな。僕達が学生時代に見てきた深緑のやつじゃなくて、真っ黒な黒板に白いラウンドした線だったり、直線が織り交ざってるって感じ。

とくむー:カッコいいですね、ドラフトマン。

三宅:ドラフトマンカッコいいんだよ。選ばれた人しかなれないんだって。ソル・ルウィット自身か、もしくは、ソル・ルウィット財団の人が指定する人じゃないといけないのね。同じ製図が描ける人がいたとしても誰でも良いわけではなくて、ちゃんと「選ばれし人」なんだって。面白いよね。この展示が終わってしまったら、また、ソル・ルウィットが描いた指示書だけに戻っちゃうっていう。概念に戻る。僕達が視覚的に観れてたものが、無くなっちゃうんだから、とってもロマンティックな感じがしない?凄いよね、それを考えたソル・ルウィットが。数学的に物事を考えられる人だったんだろうね。美術館でも、作品そのものっていうよりは、指示書(概念)が保存されている作品というのが面白いし、これだ!!って思いついてこれを40年あまり続けてきたってことが凄いなって思いますね。コンセプトを考えて、まだ誰もがやってないことを考えてっていう、このソル・ルウィットさんの発想から、何かビジネスをしてる人だったり、起業家の人だったり、そういう人にとっても発想力に繋がる刺激がもらえるんじゃないかなと思ったりもしますけどね。

とくむー:作品を観ただけでは分からない、作品の背景を知ると意図が分かってきますよね。

三宅:作品が気になったら、今の時代なんてネットでいろいろ調べられるから、どういった作家なのかを調べたりするとより深く楽しめるんじゃないかなと思います。

とくむー:ちなみに、、、今ちょっと資料を置いていただいて、、、タイトルなんでしたっけ?

三宅:覚えてないよ(笑)。どれだっけ、、、(資料を探す)これだこれだ。〈ウォール・ドローイング#769 黒い壁を覆う幅36インチ(90cm)のグリッド。角や辺から発する円弧、直線、非直線から二種類を体系的に使った組み合わせ全部。〉これ、組み合わせ全部ってなると、じゃんがらラーメンの全部入りを思い出しちゃうんだけど(笑)。「こぼんしゃん、カピタンにんにく、、、」

とくむー:それを#○○って言えば、タイトルになるんじゃないんですか。三宅健ドローイング#○○、、

三宅:三宅健ドローイング#0702 黒いスープを覆う油36ミリ(90cm)、、、

とくむー:ちゃんとそれでオーダー出来るようにしていただかないと、、、、

三宅:(笑)〈三宅健麵ドローイング#0702 黒い油で覆う幅30インチ(30cm)のラーメン鉢。角や辺から発する円形の鉢、直線のラーメン、ちぢれ麵から2種類をお選びいただけます。「時にはカピタンにんにくもお入れできます」を使ったこぼんしゃん全部入り。カピタンにんにく入り〉あ、すごい、出来た。めちゃくちゃだよ(笑)。楽しいね、そういう長いタイトルの、そう注文しないとオーダー通りませんみたいなラーメン面白いね。指示書を作って。

とくむー:短い麵がいっぱい入ってるラーメン(笑)

三宅:いろんな麵が黒いラーメンで、ちょっと線が非直線と、発する円形、ラーメンの器の中でおりなされてるって凄くない?コンセプチュアル・ラーメンじゃん。できちゃったじゃん。

とくむー:こういうノリでやってたかもしれないですよ。

三宅:噓でしょ、なわけないでしょ(笑)。ちなみに、僕も知らなかったんだけど、テレビ朝日のロビーにもソル・ルウィットのウォール・ドローイングがあるんだって。とってもカラフルな「Wall Drawing #948 Bands of color (circles)」って作品なんだけど。2015年にユニクロが世界のアートとコラボしたグラフィックTシャツのラインナップ(UTシリーズ)にも取り上げられてたんだって。それが、ちょうど来月(7月に)シリーズ20周年の記念で、ソル・ルウィット作品のTシャツも再発売されるそうです。ユニクロさんの宣伝もしちゃって、じゃんがらとユニクロの宣伝して、どういう事なのよ。ソル・ルウィットのTシャツを着て、じゃんがらに(笑)。こぼんしゃんって本当に黒いスープなのよ(笑)。あー、こぼんしゃん食べたくなっちゃった。全部入りおすすめしてるの。ぜんぜんアート関係なくなってきちゃった。カピタンにんにくは絶対入れてね。揚げたにんにくね。今、東京国立近代美術館でやってるこの作品はインスタ映えには良いかもしれないですね。撮影もOKみたいなので。皆さん、是非行って観てみて欲しいですね。

では、ここで1曲お届けしたいと思います。今日は前衛的な芸術作品である、コンセプチュアル・アートをお届けしたので、V6の楽曲の中でも、かつて前衛的であったんじゃないかという楽曲も見つけましたので(笑)、そちらをお届けしたいと思います。これいつ出したんだっけ?2012年ですからね。ボヘミアンラプソディだったり、QUEENの中の組曲をイメージして作られた楽曲でございます。

~♪ MUSIC ~

V6「 kEEP oN. 」

三宅:「三宅健のラヂオ」と「東京新聞」による連載企画=【三宅健とめぐるアート。】6月19日号の連載内容は、東京新聞の「Tokyo Web」でもお読みいただけます。「東京新聞 三宅健とめぐるアート」で検索してください。

https://www.tokyo-np.co.jp/tags/miyakeken

また、東京新聞のオフィシャルショップでは、バックナンバーの予約販売が可能になりました!詳しくは東京新聞オフィシャルショップのホームページをご覧ください。

https://tokyo-np.hanbai.jp/

7/1(金)20:57~TBS系列「金曜日のスマイルたちへ」VTRゲストとして出演いたします。お時間ある方は是非観てください。

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おやすMISS YOU TONIGHT

※放送終了後に1週間以内であればラジコのタイムフリーでも聴けますのでそちらも宜しくお願い致します。

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