2005年8月7日

愛知万博取材レポート・パート3

今週のザ・フリントストーンは愛知万博取材レポート・パート3です。
愛知万博

 “自然の叡知”をテーマに開催中の愛知万博を、当番組の視点でレポート、3週にわたってお送りしてきました。取材レポーターは「弓月ひろみ」さん。
 最終回の今回、ご登場いただくのは長久手会場の「グローイング・ヴィレッジ」をプロデュースした、「ツリークライミング・ジャパン」の代表「ジョン・ギャスライト」さん、同じく「ツリークライミング・ジャパン」の「松村健一」さん、自然体感プログラム「里の自然学校」でインタープリターを務める「高橋博」さん。
 ご紹介するパビリオンは「グローバル・ハウス」と、里の自然学校のプログラム。さらにグローイング・ヴィレッジのプログラム“ツリークライミング”にチャレンジした「弓月」さんの体験レポートもお送りします。

愛知万博会場 愛知万博会場

森のエビフライ!?

■里の自然学校〜森の風道、けものみち〜■

エイミー(以下:エ)今週のザ・フリントストーンは愛知万博・取材レポートの最終回です。取材レポーターの弓月ひろみさん、今週もよろしくお願いします。

弓月(以下:弓)はい、よろしくお願いします。

(エ)今週は3回目、最終回なんですが、今週はどんなレポートになりますか?

(弓)今週は“自然散策”がテーマです。「万博会場で自然散策ってどういうこと!?」と不思議に思う方もいるかもしれませんが、今回の万博のテーマは“自然の叡知”ですから、もともとそこにあった森を上手に利用した自然体感プログラムがあります。
 長久手会場にある「森の自然学校」、瀬戸会場にある「里の自然学校」がそうなんですが、私たち取材班は瀬戸会場に移動して「里の自然学校」が行なっている、インタープリターと歩く里のツアーに参加してきました。ちなみに、インタープリターとは直訳すると通訳という意味。自然の通訳、自然と人との橋渡し役ということなんですね。
 私たちが参加したのは「森の風道、けものみち」という75分のツアーで、インタープリターは「高橋博」さん、参加者は15名ほどでした。まず、注意事項などの説明を受けるオリエンテーションのあと、「高橋」さんに続いて、森の中に出掛けました。


(弓)森のパスポートというものをいただきました。首からこれをかけてインタープリターの方と森を廻っていきます。

高橋さん「みなさんがゲートを入られたら、いきなり鳥が近づいて来たんですけど、あそこにいますね。街中でもよく鳴いている鳥なんですけど、聞き覚えないですか? ヒヨドリという鳥です。みなさんを出迎えてくれていますね」

★      ★      ★
インタープリター「高橋博」さんの説明を受ける参加者たち
森の風道、けものみちツアー

高橋さん「みなさんに森の探し物をしてもらいたいと思います。探していただきたいのはこんなものです。

参加者「松ぼっくりだ」

高橋さん「この(開いた)形の松ぼっくりを探してみて下さい」

(松ぼっくりを探す弓月と参加者)

高橋さん「今日はこんな(閉じた状態の)松ぼっくりが多かったかなと思います」

(弓)閉じている松ぼっくりが多かったです。

高橋さん「ちょっと意地悪したんです(笑)。今日、こんな松ぼっくりは落ちていないかなぁと思います(笑)。これとこれ、種類は一緒なんですね。

参加者「雨が降るとしぼむんだね」

参加者「これ(閉じた状態)が成長過程でこう(開いた状態)なるわけではないんですか?」

高橋さん「成長過程はそうなんですけど、これ(開いた状態)がこっち(閉じた状態)に戻ることもあるんですよ。雨が降ると戻るんです。雨が降ったあと、太陽が注ぎ込んで乾かないようにしぼんだんですね。では、なぜしぼむと思います?」

参加者「なにかを守るためですか?」
参加者「中の羽根」
参加者「胞子かな」

高橋さん「正解は種なんです。種は風で飛ぶ種なんですけど・・・

(と言って、『パンッ!』と手で叩いて種の実を出す高橋さん)

ここが種の実ですね。ここが風を受けて飛びます。で、晴れた日に種を飛ばしたいので、晴れた日はポカーンと開いています。雨降った日は飛ばないので閉じちゃうんですね。こんなに開いた松ぼっくりも1時間くらい水に浸しておけば閉じます。種がないときも習性で閉じちゃうんですね」

★      ★      ★

高橋さん「今日参加されたツアー名、覚えていらっしゃいますか?」

参加者「里の自然学校」

高橋さん「『里の自然学校!』(笑)。『森の風道、けものみち』というコースですよ(笑)。大丈夫ですか? みなさん、間違っていないですよね(笑)。
 この里山はいろいろな生き物が棲んでいるかもしれません。こういう生き物が棲んでいる証拠を探しながら森を歩いてみたいと思います」

参加者たちが見上げる先にムササビが・・・
ムササビ?
正体はこれ。ムササビが飛んだ様子を再現!?
ムササビ!
★      ★      ★

高橋さん「時には松ぼっくりがこういうものに変わります」

(弓)芋虫みたいですね。もしくは、エビフライみたいですね(笑)。

高橋さん「エビフライ(笑)」

参加者「羽根がとれちゃったの?」

高橋さん「中の種を食べるために羽根がなくなっていくんですね。その種を食べにくる動物がこの森にはいるんですね。何だと思います?」

(弓)リス?

高橋さん「正解です。リスとかムササビなんかが食べに来ます。口が小さい動物がクチクチッと殻だけ捨てて、中の種を食べるとこういうふうになるんですね」

参加者「人は食べられるんですか?」

高橋さん「松の実っていう、ビールを飲まれる方なら食べたことがあると思うんですけど、もっと大きなものが売られています」

(弓)松の実ってこの中の種のことなんですか?

高橋さん「種のことなんです。これがあるものの形に似ているので『森のなんとか』って呼ばれているんですけど、先ほどおっしゃっていましたね。『森のエビフリャー』というものですね(笑)。『森のエビフライ』というとこれを指すんです。僕が今、手にしているのはこの森で見つけたものなので、みなさんも松ぼっくりがあるところをよく見ていただくと、見つかるかなぁと思います。そういうのを探しながら歩くと面白いと思います」

(弓)リスが作ったエビフライ(笑)。

★      ★      ★

高橋さん「生き物が生きている証拠を探そうということで、実はこういうのも面白いかなと思って持ってきました」

(弓)葉っぱが透けていますね。

参加者「葉脈だけ残して・・・」

高橋さん「そうですね。これもキレイだなぁと思いますよね」

参加者「自然ってすごいなぁ」

(弓)葉脈だけが残った状態になっているんですね。

高橋さん「そうですね。これはコナラの木の葉っぱです。もう光合成は出来ないですね(笑)」


(弓)これがその「森のエビフライ」です。

(エ)あ、なんか、おままごとのエビフライみたい。器用ですね。でも、『エビフリャー』とはさすが名古屋ですね(笑)。

(弓)(笑)。ちなみに、人が松ぼっくりをちぎって作っても断面が滑らかじゃないから分かるそうです。リスが食べたものは滑らかなんですね。

(エ)自然が作ると違うね。

(弓)さすが名古屋という感じがしました(笑)。また、リョウブという木の花が満開で、コナラの新芽や、かぶれるから触らないようにとウルシの説明もありました。
 松ぼっくりを食べるムササビの模型もあって、飛ぶときの大きさは新聞紙1枚分くらいあるそうです。また、高さ13メートルに及ぶ森のやぐらが建っていて、人が登れるようになっていました。ちなみにその13メートルというのは鳥が飛ぶくらいの高さなんだそうです。

野鳥のヒナを発見!!

(エ)ひろみちゃん、このあとは?

(弓)里のツアーの後半です。私たちはさらに森の奥に向かいました。


高橋さん「(小声で)あそこに鳥がいるんですけど見えますか? あの黄色いやつです。見えました?」

(弓)お腹が黄色い鳥が見えました。

高橋さん「(小声で)すごくラッキーです」

参加者「あっ、行っちゃった」

高橋さん「あれはキビタキっていう鳥なんです。鳴き声はよく聞こえるんですけど、姿を見たのは僕も2回目です」

参加者「そうなんだぁ」

高橋さん「今、聞こえるのがそうですね」

(と、ここで野鳥のヒナが落ちているのを発見し、ざわめく弓月と参加者達)
野鳥のヒナに遭遇!
もしどこかで見つけても絶対に触ったりしないでね!
野鳥のヒナ

参加者「なぜ、あんなところに?」
参加者「迷子になったの?」

高橋さん「おそらく落ちたんだと思います」

参加者「巣立ったわけではないんでしょ?」

高橋さん「多分さっき、キビタキ以外の鳥もいたと思うんですけど、お母さんが心配して近くまで来たんだと思います。我々がこの場を離れてあげると飛んでくると思います。人が触るだけで弱っていってしまうんですね。非常に繊細なので、みなさんも飼われたことがあるかもしれないですけど、飼育された鳥は人が触ってもある程度大丈夫なんです。自然のものっていうのは触るとストレスを感じて、亡くなってしまうこともあるんですね」


(エ)踏まなくてよかったね。

(弓)はい。葉っぱの上に乗っていて、産毛がチョンチョンと生えている、生まれたばかりのヒナでした。親鳥が迎えに来られないし、ヒナにストレスを感じさせないように私達も早く通りすぎました。

(エ)早く親鳥に会えるといいですね。

(弓)そうですね。最後にインタープリターの「高橋博」さんに、私たちが歩いた森についてうかがいました。


インタープリター「高橋博」さんと
取材レポーター「弓月ひろみ」さん
高橋博さんと弓月ひろみ

高橋さん「この森はコナラの木が多くて、どんぐりが生る木なんです。原生林ではなくて人がもともと生活していた森なんですね。コナラの木が多いということは、人が深く関わってきた森で炭焼きをしたり、ここの会場で言いますと、焼物をする時に使っていた薪とか、どんぐりを染料にしていたり、深く人と関わってきた森かなと僕は思います」

(弓)例えば森の中に入って、見てもらうものというのは主にどういったものを紹介して廻っていらっしゃるんですか?

高橋さん「プログラムの中身によって全く違うんですけど、木だけに焦点を絞って森を歩いてみるっていうのもありますし、またその木に棲む生き物に焦点を当てたプログラムもあります。その木を作る土に焦点を当てたプログラムも用意してございます」

(弓)プログラムごとにテーマを決めて廻っているということなんですね。高橋さん自身は毎日のツアーの中で何か驚いたこととか、自分自身も山の中で何か新しい発見はありましたか?

高橋さん「毎日下見をしていまして、自然は日々変化していますので、昨日なかったもので何か新しくて面白いものを伝えたいと思いますので、日々新しいものを探しています」


里の自然学校の受け付け
里の自然学校の受け付け

(エ)楽しそうなプログラムね。

(弓)はい。万博会場なのかなと思うくらい森に触れることが出来ました。森は自然のパビリオンですね。

(エ)季節によって景色が変わるでしょうし、自然って毎日違いますからね。

(弓)里の自然学校では季節ごとに様々なプログラムが用意されていて、ツアーは40分、60分、75分のコース、また雨の日のプログラムもあります。定員は10人または15人となっていて、事前に予約する必要があります。当日、里の自然学校の受け付けに行って、空いているツアーに申し込むというようになっています。
 インタープリターの方と森を廻ると勉強になりますし、なかなかそういった専門知識って得られないと思いますので、行ってみてはいかがでしょうか?

シャベルが収穫できる木!?

■グローイング・ヴィレッジ■
グローイング・ヴィレッジ正面入口
グローイング・ヴィレッジ正面入口
みそ樽パビリオン
みそ樽パビリオン

(エ)ひろみちゃん、番組後半はどんなレポート?

(弓)ここからは長久手会場にある「グローイング・ヴィレッジ」をご紹介します。「グローイング・ヴィレッジ」はこの番組にも過去に2回、出演された「ツリークライミング・ジャパン」の代表「ジョン・ギャスライト」さんがプロデュースしたパビリオンなんですが、まずは「グローイング・ヴィレッジ」とはどんな所なのか、ジョンさんに説明していただきました。


(弓)グローイング・ヴィレッジにやって来ました。ジョンさんよろしくお願いします。

ジョンさん「よろしくお願いします」

(弓)今日、ジョンさん足を怪我されたそうで、車椅子に乗っていらっしゃいます。

ジョンさん「そうなんです。子供達と野球をやって転んでしまった。靭帯を切ってしまいました(笑)」

(弓)車椅子のままで申し訳ありませんが案内をお願いします。まず、このグローイング・ヴィレッジというのはどういうところなんですか?

ジョンさん「OK! 万博のテーマは自然の叡知ですよね。僕にとって自然の叡知の中で一番大事なことはグローイングなんです。グローイングというのは、生きているとか育っていくことですね。で、このグローイング・ヴィレッジというのはグローイングをテーマにして考えてみると、グローイングがなかったら人間もいないし動物もいない。この地球もないですね。そして私達の社会の中に大切なものは全部グローイングしています。例えば、平和、友情、子育て、子供達、全部グローイングですから、このグローイング・ヴィレッジというのはグローイングの素晴らしさを見せるところです。中には木が私達の先生にもなる。友達になる。そしてお医者さんになれます。
 今日僕は車椅子なんですけど、プロデューサーとして僕がひとつ心掛けたのがバリアフリー。バリアフリーを作るというのは他の人のためにバリアフリーと思っていたら、実は僕が車椅子になりまして(笑)、自分が一番『バリアフリーでよかったなぁ』って思っています(笑)」

生きた木を人為的に曲げて作った椅子などの作品を
世界から集めて展示。
展示
スロープの散策路。車椅子のかたでも見て回れる。
スロープの散策路

(エ)ジョンさんは相変わらず元気ですね。

(弓)前日にたまたま怪我をされたそうなんですね。ジョンさんが案内して下さったグローイング・ヴィレッジの敷地内には、木で作ったみそ樽の小さなパビリオンと、同じく木で作ったスロープ上の渡り廊下のような散策路があって、その廊下を歩きながら、いろいろな形をした、生きた木の展示物を見ることができます。

ジョンさん作。パパと息子の椅子「グローイング・チェア」
グローイング・チェア

(エ)生きた木ってことは、植わっている木がイスなどの形をしているっていうこと?

(弓)そうなんです。根っこがついている状態でイスっぽい形をしていて、パビリオン内部と外に、ジョンさんが世界中から集めてきた、またはジョンさんが作った不思議な形をした木を展示してありました。そういったいろいろな形をした木を「サーカス・ツリー」と呼んだり、先ほどの話にも出たイスの形をした木を「ファーニチャー・ツリー」と呼んでいるそうです。

ジョンさんの作品で「アース・ツリー」
世界の平和を願って。
アース・ツリー

 また、ジョンさんが作った生きている木で「アース・ツリー」という作品があって、それは健康で平和な地球の象徴なんだそうです。ジョンさんは世界を8大陸だと解釈していて、その8大陸の象徴として8本のポプラを植えて、やがて1本の木として育つように形を作って展示しているんですね。

(エ)盆栽みたいな感じってこと?

(弓)そうですね。木の生長過程で針金やパイプなどで矯正して形作っていくそうです。また、ジョンさんが作った、熊手やシャベルを収穫することが出来る「道具の木」(ツール・ツリー)というものもありました。

(エ)えっ!? シャベルを収穫するってどういうことなの?(笑)

スコップやクマデを枝にさしてある木。枝を柄として使うため。枝が成長して立派な柄が出来ると収穫する!?
道具の木

(弓)1本の木から伸びている枝の先に鉄製の熊手やシャベルがつけてあって、柄の部分は木の枝を利用しているんですね。なので、枝が柄のサイズに合うくらいまで生長したら、間引きをするように枝を切り落とせばシャベルが収穫できるというわけなんです。

(エ)なるほどね。

(弓)万博が終わっても木はグローイング・ヴィレッジとして残すそうで、ジョンさん達の生きた木が今後どう変化していくか、生長過程をみることが出来ます。そのいろいろな形をした木を、その木の成長を妨げないで作るということなんですが、ジョンさんから、それは木の、ある性質を利用することだと教えていただきました。


ジョンさん「面白いのが、例えば人間が怪我をしていたら傷口は全く同じように治していきたいと思いますよね。木は違っていて、傷になったところは蓋をしておいて違うところから枝を出すとか、違うところから自分を元気にさせていこうとするんですね。その大きな違いというのは、今度他の枝が伸びていくと自分が傷を治すんじゃなくて、一緒に合体していきたいという木の力が発生するんですね」


(エ)自分の意志でそうなっていくんですね。

(弓)はい、そうなんです。続いてジョンさんに案内されて行ったのは「フォレスト・ホスピタル」という場所でした。


フォレスト・ホスピタル。中には1本の木と写真パネルを展示
フォレスト・ホスピタル

ジョンさん「僕たちは、たまに子供達と一緒にツリークライミングをやるんですね。ずっと四角い部屋の中にいて、空を見たことがなくて木にも触ったことのない子供達をいきなり、一緒に森に連れていくと大変ですね。全然違う世界ですからね。だから、ここは森に行く前にホッとさせる場所です。ここは周りにたくさんの絵があるんですね。ここは全部、木が傷ついても自分で治したり、元気になっている場所です」

(ここで周りからバタバタと音がする)

ジョンさん「今、子供達が周りを走り回っているね。木はいつも頑張っている。木は雷で半分になっていても諦めないで頑張っていこうというのが木の精神ですね。子供達はそれを見ながら、自分の今の痛みとか、今の交通事故とか、今の病気は考えてみると木で言う雷かもしれないね。今はすごく痛いけど、ちょっと我慢して頑張れば木と同じようにまた大きくなって強くなる。そういう、いろいろな木が教えてくれるエールを、教わることが出来る部屋です」

(弓)このグローイング・ヴィレッジには、ジョンさんの木に対するいろいろな思いがたくさん込められていると思うんですが、そんなグローイング・ヴィレッジが持つ意味について、ジョンさんにうかがいました。

グローイング・ホーム。生きている家。
グローイング・ホーム

ジョンさん「私達がこれからどうやって木と付きあおうとか、どうやって自然と付きあおうっていうのはパートナーシップをとらなければならない。今、人間は自分の都合で切ったり、工夫して自然を使っているんですけど、その自然の才能を活かしながら、自然の命を大切にしてパートナーシップをとっていくと、今とは違う生活ができるはずです。この万博、グローイング・ヴィレッジがキッカケになって、100年後、200年後に『えっ!? あそこの万博があってから私達は生きている木の中に住んでいる!』『生きている家具を使っている!』『私達の地球は元気になってきた』そういうことが言えるようになってくれば、万博は成功だと思うから、それを目指しています」

(弓)それでは最後に、グローイング・ヴィレッジを訪れる人達へのメッセージをお願いします。

ジョンさん「ここに来る人達は木と友達になってね! そして、ここにいろいろなプログラムがあって、それに参加して木に登ったりとかクニャクニャの木を見たりして、ゆっくりと時間をかければ木の見る目が変わるよ! そしてその心は地球のために活かしていきましょう!」

(エ)ジョンさんの夢は『見届けることが出来ない100年後』と言われるとちょっと大変ですけど、頑張っていただきたいと思います。

みそ樽パビリオンの天井にはこんな形の
作品もあった
みそ樽の天井
ツリークライミング/ツリーセラピーの
写真を展示した部屋も
展示部屋
みそ樽の中にはこんな遊具もある
みそ樽の中の遊具

弓月、ツリークライミングに初挑戦!

■ツリークライミング体験■

(エ)ひろみちゃん、次はどんなレポート?

(弓)次は体をはった体験レポートです。ツリークライミング・ジャパンの代表、ジョンさんがプロデュースしたグローイング・ヴィレッジでは、もちろんツリークライミングの体験プログラムを行なっています。ちなみに、ツリークライミングとはロープとハーネスを使う木登りのこと。


インストラクターの“まつけん”こと松村健一さんと
松村健一さんと弓月

(弓)それでは私、弓月、人生初のツリークライミングに挑戦してみたいと思います。インストラクターはツリークライミング・ジャパンの松村健一さんです。よろしくお願いします。

松村さん「よろしくお願いします」

(弓)まず、このツリークライミング。2本の木があって、左側の木のところに立っているんですけど、緑色のロープが上からたれていますね。これを使って登っていくんですか?

松村さん「このロープと、手と足を使って登っていきたいと思います」

(弓)私は今、ヘルメットを付けてもらって、腰にも用具を付けてもらったんですが、これはなんですか?

松村さん「これはサドルといいます」

(弓)どういった役目なんですか?

松村さん「これは登るときに安全に登るために付けるものです」

(弓)手にはグローブを付けています。これはなぜですか?

松村さん「降りるときにロープの摩擦で手をヤケドすることがありますので、保護のためにグローブを付けます」

(弓)ヘルメットとサドルとグローブの3点セットで登っていきたいと思います。


(弓)ジョンさん達が行なっているツリークライミングは、ロープワークと専用の道具を使うので、木の表面「樹皮」を痛めないように工夫されています。また、だれでも安全に登れるようになっていて、今回、グローイング・ヴィレッジで行なっている体験プログラムは、6歳以上の方なら誰でも参加できるということで、私、弓月も挑戦してきました。


弓月、ツリークライミングに挑戦。余裕の表情!?
弓月、ツリークライミングに挑戦

(弓)結構、高くまで登ってきました。今、必死に上を向いて登っていたので、自分がどのくらいの高さまで来たのか分からなかったんですけど、下を見てみると3メートルちょっとくらいの高さまで来ています。方向転換ってどうやったらうまくできるんですか?

松村さん「難しいんですよ」

下から叫ぶジョンさん「ひろみちゃんどう?」

(弓)楽しいでーす! 思ったより楽に上に登れますね。

ジョンさん「ひろみちゃんは小さいときにいっぱい山に登ったからかな?(笑)」

(弓)そうですかね?(笑)

ジョンさん「ハハハ(笑)。周りを見ると違う?」

(弓)あー! いつもは見ない遠いところがよく見えるし、近くの木の肌や温もりを感じますね。

ジョンさん「そう。今、半分くらいまで登ったから、また頑張ってねー!」

(弓)はい、頑張りまーす!

ジョンさん「マツケン(松村さんのこと)もよろしくねー!」

松村さん「はーい!」

★      ★      ★
途中のボート(ハンモック状のもの)で一休み!?
ツリー・ボート

(弓)ツリー・ボート(ハンモック)に乗ります。

松村さん「まず、足紐から足を外します。それから足を外に出してお尻から(ハンモックに)入っていきます。徐々に降ろします」

(弓)今、ハンモックの上に乗りましたー! わー、楽しいー! すごいですね。今、ロープをちょっと緩めたので、自分の体の重みを感じるようになったんですけど、すごいですね。今、木と木の間にあるハンモックの上に乗っています。ちょっとユラユラ揺れるんですね。風を感じます。

松村さん「結構、抜けてきますよね。まだ、たった3メートルか4メートル上がったくらいなのに、風の抜け方がまるっきり違ってきちゃいますね」

(弓)下にいるときは感じなかった風みたいなものを、この高さで初めて感じます。

★      ★      ★
グローイング・ヴィレッジをプロデュースした
ジョン・ギャスライトさんと記念写真
ジョン・ギャスライトさんと弓月

(弓)今、高さ約13メートルくらいまで登ってきましたー! 地上にいたときとは風の抜け方が違います。全身に風を感じます。遠くがよく見えます。これは登ったことのある人と、登ったことのない人では人生観が変わるかもしれません(笑)。


(エ)登ったときの声が違うね。

(弓)1人だけで楽しんでしまってすみません(笑)。ツリークライミング体験は午前11時、午後1時、午後3時の1日3回行なっています。定員は各回最大8名。当日受け付けの先着順となっています。お休みの日もあるので、体験したい方は 「ツリークライミング・ジャパン」のホームページを見てください。

★      ★      ★

(エ)ひろみちゃんには、万博レポートを3週間にわたってしてもらったわけですが、いかがでしたか?

(弓)とても楽しかったんですが、これから行かれる方には心を真っ白にして感じてきていただきたいですね。

(エ)テレビやラジオでいろいろな視点で報道がされていますので、固定観念を持たずに見てもらいたいということですね。

(弓)はい。自分なりの視点で見て、五感で感じてきてもらいたいですね。それができる万博だと思います。

(エ)万博に行く前と、万博を見てからでは何が変わりましたか?

(弓)普段感じていなかったことを、自然に触れて帰ってきてから、見る目が変わって感じられるようになりましたね。

(エ)またよろしくお願いします。取材レポーター「弓月ひろみ」さんでした。ありがとうございました。

愛知万博取材レポート・パート1へ(2005年7月24日放送)
愛知万博取材レポート・パート2へ(2005年7月31日放送)

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■愛知万博情報

  • 開催期間:9月25日まで
  • 開場時間:
    • 長久手会場:午前9時から午後10時まで
    • 瀬戸会場:午前9時から午後7時まで
  • 入場料:当日券は
    • 18歳以上の大人が4,600円
    • 子供が年齢によって2,500円と1,500円
    • 65歳以上のシニアは3,700円
    •  ※ほかにも何度でも入場可能な券や、午後5時以降に入場する「夜間割引・入場券」、「平日・家族割引・入場券」もある。また、事前予約できるシステムがあるので、人気のパビリオンやイベントはインターネットで、前もって予約することもできる。
  • 問い合わせ:愛知万博コール・センター
    • TEL:052-955-2005

愛知万博の公式サイト:http://www.expo2005.or.jp/

■今週紹介したパビリオン関連のホームページ

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オープニング・テーマ曲
「ACOUSTIC HIGHWAY / CRAIG CHAQUICO」

M1. SAY WHAT YOU WILL / ERIC CLAPTON

M2. STRANGE MAGIC / E.L.O.

M3. CALL OF THE WILD / AMERICA

油井昌由樹アウトドアライフ・コラム・テーマ曲
「FLASHES / RY COODER」

M4. FOREST FOR THE TREES / HUEY LEWIS & THE NEWS

M5. FOLLOW YOUR DREAMS / POCO

M6. OPEN ARMS / JOURNEY

エンディング・テーマ曲
「THE WHALE / ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA」
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